日本交通のタクシー車両(イメージ)
日本交通は、直営事業所のタクシー車両約1,600台全車に新型の飛沫防止シールドを導入することを決定した。また、一般社団法人 東京ハイヤー・タクシー協会が試験運行中の「ニューノーマルタクシー」の導入を推進していくものとし、新型飛沫防止シールドと高効率空気清浄機を先行装備したタクシー車両100台を、2021年1月より運行開始した。日本交通が、1月6日発表した。
日本交通では、これまで車内換気の徹底、車内の除菌清掃、乗務員のマスク着用、うがい・手洗い等の励行、体温測定等に加えて、車内にセパレートカーテンを設置することにより、新型コロナウイルス感染拡大防止対策に取り組んできた。タクシーはプライベートな空間でドアtoドアの移動が可能な公共交通機関としての、ウィズコロナにおける顧客ニーズに応え、新型飛沫防止シールドと高効率空気清浄機の設置を通じて「新しい生活様式」に適合した、一層安全・安心な車内環境の提供を目指すとしている。
飛沫防止シールドと高効率空気清浄機
■新型飛沫防止シールドについて
今般導入する新型の飛沫防止シールドは三和交通が開発した「防犯衛生シールド(防衛シールド)」で、日本交通は従来のセパレートカーテンに代わり直営事業所のタクシー車両1,663台全車に順次取り付ける。2021年春頃を目標に装備を完了する予定。
新型コロナウイルス関連肺炎の感染拡大を受け、日本交通では昨年5月よりセパレートカーテンを設置していたが、顧客より後部座席から車両前方が見えにくい、乗務員の声が聞こえにくい等の課題を指摘されるケースがあった。新型シールドの導入により、飛沫を遮断しつつ、スマートで清潔な車内空間の提供を目指す。
(参考)三和交通 プレスリリース
https://www.sanwakoutsu.co.jp/press/sanwabouei2020.html
新型の飛沫防止シールド
従来のセパレートカーテン
■高効率空気清浄機について
車内天井部には、デンソーがいち早く供給に取り組み、都内病院の新型コロナウイルス患者搬送用車両等での利用実績がある高効率空気清浄機を設置する。微粒子(0.3μm)を99%以上回収できるフィルタを採用し、車内の空気を浄化することができる。日本交通では100台のタクシーに先行設置し、今後全車へ拡大する予定。
天井部に設置された高効率空気清浄機
■東京ハイヤー・タクシー協会「ニューノーマルタクシー」について
東京ハイヤー・タクシー協会は、新型コロナウイルス感染防止対策を強化したコンセプトカー「ニューノーマルタクシー」の試験運行を2020年10 月12 日より開始し、日本交通では1台を改造して試験運行に協力している。車内には高効率空気清浄機、車内の空気を「見える化」する空気清浄モニター(開発中)を取り付けた車両で、ウィズコロナ時代に向けて「空気のキレイなタクシー」の普及を目指す。
(参考)一般社団法人 東京ハイヤー・タクシー協会 プレスリリース
http://www.taxi-tokyo.or.jp/pdf/info20201012.pdf