ゆえに、今期の決算を、私の言葉で総括いたしますと、「たゆまぬ改善という『トヨタらしさ』があらわれはじめた決算」ということになるでしょうか。
いろいろな場面で申し上げておりますとおり、自動車産業は今、「100年に一度」と言われる「大変革の時代」に突入しております。
ライバルも競争のルールも変わり、まさに「未知の世界」での「生死を賭けた闘い」が始まっているのです。
新たなライバルとなるテクノロジーカンパニーは、我々の数倍のスピードで、豊富な資金を背景に、新技術への積極的な投資を続けております。
私どもといたしましても、先ほど申し上げましたように「原価低減」の力に磨きをかけて、「稼ぐ力」を強化し、新技術や新分野への投資を拡大してまいります。
さらに、グループはもちろん、同業他社や他業界も含めたアライアンスを強化してまいります。
私どものアライアンスは、資本による規模の拡大を目的とするのではなく、想いを共有するパートナーとオープンに連携することによって、より良いモビリティ社会の実現を目指すものです。
大切なことは、新技術を一番早く世の中に出すということよりも、全ての人がより自由に、安全に、楽しく移動できるモビリティ社会を実現するために一番役に立つ技術を開発することだと思うのです。
こうした考えに基づき、新たな取り組みを積極的に進めております。