ポルシェジャパン(本社:東京都港区 代表取締役社長:ミヒャエル・キルシュ)は6月12日、2つの新型カイエンGTSと新型カイエンGTSクーペの予約受注を日本全国のポルシェ正規販売店で開始した。(坂上 賢治)
今回、受注開始となったGTSモデルでは搭載されているパワートレーン自体が大きな注目点だ。というのは先代カイエンGTSで、3.6リッターV6ツインターボエンジンが搭載されていたものが、新GTSでは再びV8エンジンが改めて採用されているからだ。
その4リッターツインターボエンジンは〝アダプティブシリンダーコントロール〟・〝センターインジェクション方式のガソリンダイレクトインジェクション〟にインテリジェント性を高めたサーマル マネージメント システムを組み合わせた。
結果、最高出力338 kW(460 PS)・最大トルク620 Nmを発生してパワーアップが図られている。これは先代モデルと比較すると、最高出力が14 kW(20 PS)、最大トルクが20 Nm向上したことを意味する。このパワーユニットのスープアップによりスポーツクロノパッケージを装備した新型カイエンGTSでは、0-100 km/h加速で4.5秒(0.6秒短縮)をマーク。最高速度は270 km/h(8km/hアップ)に達する。
このエンジンに組み合わせるオートマチックトランスミッションは8速ティプトロニックS。ゆえにこのご時世に沿って環境性能も高まった。最もスポーツ性の高いカイエンであるGTSモデルの場合、NEDC複合サイクルの燃費は11.4-11.2ℓ/100 kmとなっている。なおカイエンGTSクーペも、すべての点に於いて同車と同一レベルのパフォーマンスを備えている。
対してボディ・シャシー廻りでは、標準仕様のスチールスプリングサスペンションを20 mm低くセッティングした上で、アクティブ制御のサスペンションシステムを搭載。ポルシェトルクベクトリングプラス(PTV Plus)も標準装備に含めた。
制動面では、標準仕様の21インチのRSスパイダーデザインホイールの奥に、ねずみ鋳鉄製の大径ブレーキ(フロント390 x 38 mm、リア358 x 28 mm)を装着。これに組み合わせたレッドでカラーリングされたブレーキキャリパーにより、純スポーツカーに匹敵する能力を与えられている。さらに制動性能をより高められるタングステンカーバイドのコーテッドブレーキに加え、セラミックコンポジットブレーキなどのオプションを追加することも可能とした。
なおその他のカイエンシリーズと同じく、日本仕様のカイエンGTSはアダプティブクルーズコントロール、レーンチェンジアシスト、サラウンドビュー付パークアシスト、コンフォートアクセスなど、日本以外の多くの国際市場ではオプションとなる装備を標準で搭載している。そんな新型カイエンGTSの価格は、カイエンGTS(8速Tip-S・右ハンドル)が¥16,820,000-、カイエンGTSクーペ(8速Tip-S・右ハンドル)が¥17,520,000-となっている。