ポルシェジャパンは8月29日、SUVモデルの中で最もパワフルな「新型カイエンターボE-ハイブリッド」の予約受注(全国のポルシェ正規販売店)を開始した。ポルシェは、本年に第三世代のカイエンを投入したが、今モデルはこのシリーズ最上位で、かつてのカイエンターボS E-ハイブリッドの後継モデルにあたる。
その外観上の特徴は、ターボモデル専用のフロントエンドスタイルを持ち、光沢ブラックのエアブレードがアクセントの大型クーリングエアインテークも備える。
またホイールアーチトリムとエクステリアカラーのリアバンパーが、パフォーマンス重視のモデルであることを示す。その他の特徴では、ブラッシュステンレススチール製の2組のツインテールパイプと、レッドのブレーキキャリパーも他モデルと異なっている。
インテリアでは、ダッシュボードとドアパネルのトリムにアルミニウムのインレイが施された。ルーフライニングはRace-Tex製。
標準搭載の仕様では、GTスポーツステアリングホイール(ステアリングホイールヒーター付)、希望のドライビングモードを素早くダイレクトに選択可能なモードスイッチ、レザースポーツシート(18way調整機能付)が含まる。レザーコンフォートシート(14way調整機能付)を選択することも可能だ。
パワーユニットは、出力130kW(176PS)の電気モーターが、441kW(599PS)の4.0リッターV8ツインターボエンジンを補う形となる。この2つのパワーユニットの合計出力は、544kW(739PS)、最大トルクは950N・m。0-100km/hが3.7秒、最高速度は295km/hに達する。
また今回は、電動走行時の航続距離が拡大しだけでなく充電時間も短縮されている。ちなみに容量25.9kWhと増量した高電圧バッテリーは、ラゲッジコンパートメントフロアの下に設置。最長82kmの電気航続距離(EAER city)を可能にする。
車体には、新しい2チャンバー、2バルブ技術を採用したアダプティブエアサスペンションを標準装備。これによりサスペンションの伸側と縮側を別々に調整することができるようになった。
この結果、走行時の快適性と安全性を同等に高めただけでなくサスペンション設定の選択肢が広がっている。もちろんポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)も標準装備されており、ポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)とリアアクスルステアリングはオプションで選択可能な仕様となっている。
加えてGTパッケージを備えた「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」の方は、外観上に於いて、よりスポーティな仕様となる。このパッケージでは公道走行に特化していたカイエンターボGTの装備が追加されている。
同車の場合、ボディは更に10mm低く設定。GT専用のピボットベアリングは、フロントアクスルのキャンバーを-0.58度増やし、ワイドなフロントホイールと組み合わせることでコーナーでのダイナミックなステアリングレスポンスを高めた仕様となっている。
タイヤは標準仕様では、22インチのGTデザインホイールにパフォーマンスタイヤを組み合わせる。これにセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)が組み付けられている。
エクステリアでは、ブラックのアクセントが施された専用フロントセクション、ブラックのホイールアーチエクステンション、ルーフスポイラーのカーボンサイドプレート、ターボGT由来の中央に配置されたチタンエグゾーストシステムのテールパイプ、カーボンリアディフューザーがGTパッケージとしての違いとなる。
ルーフも軽量カーボンファイバー製となり、絶対性能では静止状態から100km/hまでが3.6秒、最高速度は305km/hに到達する。
2023年8月29日付の価格は以下の通り
車種/トランスミッション/ハンドル/希望小売価格(消費税込)
ターボE-ハイブリッド/8速Tip-S/右/¥23,420,000-
ターボ E-ハイブリッドクーペ/8速Tip-S/右/¥24,000,000-
ターボE-ハイブリッドクーペGTパッケージ/8速Tip-S/右/¥27,900,000-