911ターボの歴代モデルを彷彿とさせるデザイン
ポルシェジャパンは8月16日、911ターボ誕生50周年を記念した限定モデル「911ターボ50イヤーズ」の予約受注を同日から全国のポルシェ正規販売店で開始する。
911ターボ50イヤーズは、パフォーマンス向上と高級素材を組み合わせたモントレーカーウィークで初公開される特別仕様車。初代911ターボがデビューした年にちなみ、先代911ターボSをベースにした特別なモデルを1,974台生産・販売する。
その仕様は、歴代の911ターボを彷彿とさせるインテリアとエクステリアの仕上げが、時代を超えた911の伝統を裏打ちするものとなっている。
かつて1974年に登場したタイプ930のポルシェ911ターボは、世界中のレースを席巻した917/10および917/30のターボ技術を市販のハイパフォーマンススポーツカーに導入したモデルだった。
今回のモデルは、2019年に発表された911ターボSをベースとする911ターボ50周年記念モデルとしての再解釈を試みたもの。
例えば、標準装備のサイドビニールグラフィックは、1973年のフランクフルトモーターショーで発表されたポルシェ911ターボの前身であるポルシェ911 RSRターボの歴史的なカラーリングにインスパイヤされた。
またポルシェターボ専用カラーのターボナイトも初めて911に採用した。このターボナイトは、リアエンジンカバー、燃料タンクキャップ、ポルシェクレストのインレイ、更には“Turbo 50”のモデルロゴにもコントラストカラーとして使用されている。
リアウイングブレード、リアエプロン、ミラーベース、エアインテークトリムに採用されているアンスラサイトグレーも歴史へのオマージュとなっているもの。リアエンジンカバーグリルのバッジには、ターボチャージャーのアイコンと1974-2024の西暦があしらわれている。
1970年代の時代精神を思い起こさせるインテリア
ドアを開くと、LEDドアプロジェクターが車の横の地面にターボチャージャーの映像を投影。911ターボ50イヤーズには、ターボナイトの911ターボSエクスクルーシブデザインホイールが標準装備されている。
911ターボ50イヤーズのインテリアにもターボの歴史が色濃く反映される。ポルシェ911ターボ初期モデルへの特別なオマージュとして、アイコニックなマッケンジータータンがシートカバーのセンターパネルとインテリアドアパネルを飾る。
インテリアに於けるターボナイトアクセントでは、シートベルト、スイッチ類、デコレーティブステッチ、ブラックレザーのデコレーティブインレイ付トリムストリップ、GTスポーツステアリングホイールのポルシェクレストが含まれる。
また、ブラックブラッシュアルミニウム仕上げのドアキックプレートには“Turbo 50”ロゴのイルミネーション、アダプティブスポーツシートプラスのヘッドレストには同ロゴの刺繍、左側リアシートの背面にも“Turbo 50”ロゴが配される。
グローブボックス上には、“Turbo 50”ロゴとリミテッドエディション番号が刻まれたアルミニウム製記念プレートが付く。Aピラー、サンバイザー、ルーフライニングのトリムはパンチングRace-Tex製。ダッシュボードには、専用デザインのアナログ式ポルシェデザインサブセコンドクロックが装備される。
併せてレザーの追加装備とタータンチェックのデザインエレメントがアニバーサリーモデルをさらに引き立てる。ダッシュボードトリム、グローブボックス、シートバックレストのインレイにはクラシックパターンを採用。
ステアリングホイールには歴史的なポルシェクレストが取り付けられており、センターコンソールの収納ボックスにはレザーにエンボス加工された“Porsche Exclusive Manufaktur”ロゴが備わる。メーターパネルの文字盤とスポーツクロノクロックはグリーンで仕上げられる。
ヘリテージデザインパッケージで更なる歴史を刻むことも
歴史にインスパイアされたオプションの50イヤーズ・オブ・ターボヘリテージデザインパッケージは、1970年代の911ターボモデルを彷彿とさせる数々の専用デザインと装備でアニバーサリーモデルを補完。
なおヘリテージデザインパッケージのベースカラーは、アベンチュリングリーンメタリックだが、911の標準カラーとPTSプログラム塗装カラーの両方が用意される。
その他でヘリテージデザインパッケージの構成要素のひとつは、0から99までの個別に選択可能なカーナンバーが付いたロリポップ、“50 years of Turbo”ロゴ、および“Porsche”ロゴの3つの要素で構成されるホワイト(サテン仕上げ)の高品質なデコレーティブグラフィックがある。一方でミニマルな外観を好む場合は、グラフィック要素の一部または全部を省くことができる。
フロントボンネット、およびブリリアントシルバーとホワイト(サテン仕上げ)で塗装されたスポーツクラシックホイールのセンターキャップには、1964年の歴史的なポルシェクレストがあしらわれる。リアの“Turbo 50”と“Porsche”のロゴはゴールドだ。
一方、技術的には、ポルシェ911ターボ50イヤーズは、2019年から生産されている911ターボSをベースにしているため、可変タービンジオメトリー(VTG)ツインターボを備えた3.7リッター水平対向エンジンは、最高出力478kW(650PS)、最大トルク800N・mを発生。
車両重量は1,640kgで、パワーウェイトレシオは2.52kg/PS、911ターボ50は静止状態から100km/hまで2.7秒で加速し、200km/hまでの加速タイムは8.9秒。8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)と、完全可変トルク配分電子制御式リアディファレンシャルロックを含むポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)を備えたアクティブ4WDのポルシェトラクションマネジメント(PTM)によってパワーがホイールに伝達される。
歴代ターボをオマージュしたユニークなアニバーサリーモデル
ブラックテールパイプ付のスポーツエグゾーストシステムは標準装備。また車高を10mm低く設定するポルシェアクティブサスペンションマネージメント(PASM)スポーツサスペンションとフロントアクスルのリフトシステム、ポルシェダイナミックライトシステムプラスを含むLEDマトリックスヘッドライトも標準装備される。標準のPCCBブレーキシステムのブレーキキャリパーはブラック仕上げだ。
最後にポルシェデザインタイムピースとして、911ターボ50イヤーズのオーナー専用に、アニバーサリーモデルへのオマージュとして911ターボ50イヤーズクロノグラフが用意される。
これはCOSC認定のフライバック機能付きポルシェデザインムーブメントWERK 01.200を搭載。自動車と同様に、この時計も1,974本の限定生産だ。
ターボナイトのエレメントを配したブラックの文字盤は、ダッシュボード上のクロックを再現。透明なケースからは、911ターボ50のホイールと同じスタイルの巻き上げ式ローターが見え、チタン製ハウジングに刻印されたリミテッドエディション番号は、車両のリミテッドエディション番号に対応している。
ブラックの車両用レザーにターボナイトのデコレーティブステッチを施したストラップは、フォールディングクラスプを備える。こちらのクロノグラフには、ヘリテージデザインパッケージと組み合わせた特別バージョンも用意されている。
911ターボ50イヤーズ価格(2024年8月16日現在)
車種_トランスミッション_ハンドル_希望小売価格(消費税込)
911ターボ50イヤーズ_8速PDK_右/左_¥36,420,000