NEXT MOBILITY

MENU

2022年1月17日【自動車・販売】

JLRジャパン、PHYやBEVの拡販に期待感を示す

松下次男

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

ジャガー・ランドローバー・ジャパン、レンジローバーに初のPHVを設定。24年にBEV投入

 

ジャガー・ランドローバー・ジャパンは1月17日、ラグジュアリーSUVの新型「レンジローバー(RANGE ROVER)」を発表し、同日から受注を開始した。新型車には同モデル初のプラグインハイブリッド車(PHV)を設定したほか、2024年にはランドローバー初となる同モデルベースのフルバッテリー電気自動車(BEV)を発売する予定だ。(佃モビリティ総研・松下次男)

 

東京都内で開いた新型車発表会でマグナス・ハンソン社長は同モデルについて「電動化の未来に向けて、一から開発したモデル」と強調し、PHYやBEVの拡販に期待感を示した。
今回の新型レンジローバーは第5世代目。最新アーキテクチャの「MLA―Flex」を採用し、内燃機関からPHV、BEVなどのあらゆるパワートレインに対応できるように設計した。

 

レンジローバーはランドローバーの最上級モデル。ハンソン社長は「50年以上にわたりラグジュアリーSUVを定義、リードするモデルになった」と表明したうえで、新型レンジローバーは電動化時代に向け「新しいラグジュアリーSUVを築くことを確信している」と述べた。

 

新型レンジローバーの特長は長きに渡るそのDNAを受け継ぎながら、モダンさと洗練されたテクノロジー、シームレスなコネクティビティを兼ね備えた魅力あるモデルへと進化させたことだという。
デザインはシンプルな美しさを強調。世代を超えて受け継がれてきた特徴的な3つのライン(ルーフ、ウエスト、シル)やショートオーバーハング、テーパー形状でボートテールのようなリアなどレンジローバーのプロポーションを定義づける要素が随所にちりばめる。

 

ボディタイプはスタンダードホイールベース(SWB)とロングホイールベース(LWB)を用意し、シートレイアウトは4人乗り、5人乗り、そしてレンジローバー初となる3列7人乗り(LWBのみ)から選択できる。

 

 

パワートレインは 排気量3リットルのディーゼルエンジン、4・4リットルのガソリンエンジン、それに3リットル・ガソリンエンジンと105キロワットの電動モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドがラインアップされている。

 

今回設定されたPHVモデルは二酸化炭素(CO2)排出量を1キロメートル当たり30グラム未満に抑え、EV(電気自動車)での最大航続距離は100キロメートル(WLTP値、実航続距離は80キロメートル)となっている。

 

高速走行時の優れた安定性と低速走行時の回頭性を両立するオールホイールステアリング(AWS)も開発、搭載する。リアサスペンション・システムに搭載したアクチュエーターで後輪のトーク角を前輪とは逆方向に操舵させ、ランドローバー史上最少の回転直径を実現。

 

これにより低速時やオフロード走行時の障害物が回避できるほか、限られたスペースへの駐車が容易になる。逆に、高速走行時は後輪を前輪と同じ方向に回転させて、素早い方向転換とドライバーのフィーリングとフィードバックを向上させる。
また、今回の新型車にはスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が手掛けるレンジローバーのラグジュアリーとパーソナライゼーションを極めたモデルとして「レンジローバー SV」が追加、設定されている。

 

車両価格(消費是含む)は3リットル・ディーゼルエンジン搭載モデルが1638万円~1972万円。PHVモデルが1710万円~2477万円。4・4リットル・ガソリンエンジン搭載モデルが1830万円~2775万円。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。