NEXT MOBILITY

MENU

2024年7月30日【自動車・販売】

パーマンコーポレーション、ナット緩み止めリンクを開発

坂上 賢治

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

パーマンコーポレーションは7月30日、スマートなデザインでかつ、画期的な機構でISO車のホイールナットの緩みを防ぎ、働く車の安全性向上に必須アイテムとなる「ナット緩み止めリンク」を開発した。

 

 

同社は、社是として〝輸送・物流業務の安全・安心と利便性・快適性の向上に役立つ〟という使命を掲げ、後を絶たないトラックのタイヤ脱落による悲惨な事故に歯止めを掛けるべく、多彩な安全装備の商品化を進めてきた。

 

今回、製品化の契機となったのは、とある海外の展示会を視察しているときにふと目にとまったものがヒントとなった。当初は、簡単な金具で本当にナットの緩みを防ぐことができるのか?と、訝しんでいたのだが、実際にテストすると、ナットが緩む方向(左回転方向)に回らないことに驚いたという。

 

その原理は、ナットが緩もうとすると、本商品にはナットが緩む方向に回転しようとする力が加わる。その力と隣り合うナット間に生じるお互いの抵抗力を利用することで、コイル部分が縮むように締まる。結果、緩もうとするナットを締め付けて、ナットを固定してしまうというもの。

 

ナットが緩まない=タイヤが脱落することを防ぐことに繫がる(工具などを使用して故意に力を加えるとナットは回転する)。国際的な第三者試験認証機関であるTUV(テュフ)にて材料試験や分析を行った他、振動・各走行・腐食試験などを行い、有効性は実証済みとなった。

 

 

 

 

但し、ヨーロッパ仕様のままでは日本車の33mmのナットに取り付けするのは一苦労の連続。力に自信のある開発者でも、手での脱着は全くできなかったという。そこで日本車の33mmナットサイズに適合するまで微調整を繰り返し、老若男女問わず、工具無しで、誰でも簡単に脱着できる仕様の「ナット緩み止めリンク」が完成した。

 

組み付けにあたっては、製品の端末が車両の外側を向くようにし、その端末部分を指で挟むように持って握る。そうするとコイルが大きく開くので、あとはその状態で隣り合う2つのホイールナットに奥まで差し込み、指を離すと装着が完了する。ナットとの設置面に歯車状の機構も無いので、面倒な位置合わせは不要だ。

 

装着手順

 

 

装着完了

 

なお素材は、耐食性に優れる特殊なステンレスでできているため、取り付け後は長期間、何度も再利用可能。ナットキャップなどと異なり、ナットを覆い隠さない構造なので、装着したままで日々の日常点検が行える点も開発者の推奨ポイントとなる。但し同商品を装着しているからといって日常点検・整備義務を怠ることがないように注意されたい。

 

同社では「当該商品を使用することで大惨事を1件でも多く防ぎ、事業主やドライバーに安心・安全な運行を届けられればと開発者は願っています」と話している。

 

 

フロントタイヤ装着例

リアタイヤ装着例

 

 

「ナット緩み止めリンク」パーマンチャンネル掲載動画

ナット緩み止めリンクの商品サイトURL
https://pa-man.shop/shop/g/g1216270000/

 

店舗でも販売中(実際に手に取って、確かめられる)

 

利用にあたっては以下の点に留意されたい
※車両に取り付けする際は、必ず製品端末が車両の外側を向くように取り付けること。
※同商品はナットの緩みを防ぐことを目的としているが、道路運送車両法に基づく日常点検・整備義務を不要とするものではない。

CLOSE

坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。