三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は、1月23日より新東名高速道路の浜松サービスエリアから遠州森町パーキングエリア間にて、トラックの後続有人隊列走行実験を開始する。
同実証実験は、政府が進める「未来投資戦略2017」の、高速道路でのトラック隊列走行の商業化を目指す取り組みの一環となる。
隊列走行は、空気抵抗を減少することによりCO2排出量の削減効果、またドライバー不足の対策に有効とされている。
MFTBCは、他国内トラックメーカーと経済産業省、国土交通省の同プロジェクトに参画し、高速道路での隊列走行の実現を目指すとしている。
同実験では、車車間通信システムを介し、先行車の加減速制御情報を取得することで車間距離を一定に保つCACC(Corporative Cooperative Adaptive Cruise Control:協調型車間距離維持支援システム)技術を使用。
複数企業により製造されたトラックを3台以上使用した後続有人隊列走行の実証実験は、世界初の試みとなる。
1月23日から1月25日には新東名高速道路、1月30日から2月1日には北関東自動車道にて実証実験が行われる。
[MFTBCの自動運転技術について]
今回実験に参加する車両は、2017年5月に発表した新型大型トラック「スーパーグレート」に、車車間通信装置とプロトタイプのECUを搭載。
「スーパーグレート」には、ミリ波レーダーにより先行車との車間距離を一定に保つ車間距離保持機能付きクルーズコントロールに加え、自動発進・停止が可能なプロキシミティー・コントロール・アシストが採用されている(一部グレードを除く)。
[ダイムラートラック部門の自動運転技術について]
ダイムラーのトラック部門は、2025年に自動運転技術の実用化を目指し、2014年に自動運転機能を搭載したコンセプトモデル「Mercedes-Benz Future Truck 2025」を発表。
2015年には、車体に搭載されるカメラ及びミリ波レーダー等を用いて周囲の状況を検出し運転操作を行う自動運転技術「ハイウェイ・パイロット」システムをドイツで発表した。
翌2016年には、オランダ政府主導の自動運転トラックの隊列走行実験「Europian European Truck Platooning Challenge」に参加し、ドイツとオランダの公道を大型トラック3台による隊列走行実証実験を行った。
また、2015年に米国・ネバダ州でフレートライナーブランドの大型トレーラー「Freightliner Inspiration Truck」が、世界で初めての自動運転トラックとして公道走行のナンバープレートを取得し、アメリカで初めて公道での自動運転トラックの隊列走行を行った(世界初)。
引き続き、2018年には同国オレゴン州とネバダ州の高速道路にて同トラックを使用した隊列走行実験を計画している。
三菱ふそうトラック・バス「スーパーグレート」:
http://www.mitsubishi-fuso.com/content/fuso/jp/lineup/truck/super_great/index.html