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2024年7月16日【シェアリング】

&オーナーズ、1枠10万円のスーパーカー共同保有を提案

坂上 賢治

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アート作品の共同保有プラットフォームをサービス提供するAND ARTは7月16日、サービス提供開始から5周年となった今年7月16日付で共同保有の対象をアート作品以外に拡げる。そのために社名を「AND ART(アンドアート)」から「AND OWNERS(アンドオーナーズ)」とし、更にサービス名称を「&OWNERS」へ変更。

 

上記を踏まえたサービス内容刷新の第一弾として、歴代のアート作品と同じく総額約4億円の「ランボルギーニ・ミウラP400」「ランボルギーニ・カウンタック 25th アニバーサリー」の共同オーナーとして1枠10万円(税込)から投資する新サービスの提供を開始した。

 

 

さて、ここで一旦、同社の過去の足跡を振り返ってみると、先の通り、そもそもはピカソやバンクシーなどの世界的アート作品や新進気鋭の若手作家の作品など、総勢47作品を対象に、多数からなる少額投資を介して共同保有。保有後は対象の共有持分権をサービス内で売買することができる日本初のプラットフォーム「ANDART」を展開。

 

その事業内容は、初回販売(プライマリー取引)に於いて1枠1万円(税別)を投じることで、誰もが気軽に世界的な名画のオーナーになることができるようにして、これまでは敷居の高かったアートを、より身近なものにして”憧れ”を叶えると同時に、投資機会にもなるという「新たなアート所有のカタチ」を提案してきた。

 

そして今回は、昨今の資産形成に対する注目度の高まりを背景に、対象となるサービス領域をアート作品だけに限らず、スーパーカー、ワイン、ウイスキー、時計など、価値向上の期待が叶えられる”実物資産” へと広げていくべく、サービス名称を 「&OWNERS(アンドオーナーズ)」へ刷新した。

 

今後は、これまでよりも幅広い領域で、資産性の高いコレクティブなアイテムと、それらを愛する人びと(=○○ and owners)のコミュニティ形成を促進させつつ、”本物を所有する”という特別な体験と共に、新たなサービス名の「& OWNERS」を通して、孤高の価値提案と投資機会の拡大を提供し続けていくと謳っている。

 

 

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さて上記を踏まえ今回、コレクターアイテムに加わったのは先の通り、希少性が高く、世界の自動車コレクターも唸る「ランボルギーニ・ミウラ P400」と「ランボルギーニ・カウンタック 25th アニバーサリー」2台となる。

 

いずれもかつて、”スーパーカー”というカテゴリーを創った元祖といわれる車両であり、世界の自動車史でも、ランボルギーニ史という切り口でも、名を残した希少性の高い2車種となる。

 

 

いずれもランボルギーニ・ブランドのマスターピースとも言えるモデルであり、なかでも「ランボルギーニ・ミウラ P400」はランボルギーニ初のV型12気筒を、細身の軽量シャシーフレーム上にミッドシップ形式で搭載。今提案の車両は稀少な初期型にあたる124台のうちの1台(第80号)となる。

 

おまけに当該車両は、2022年10月のローマ国際映画祭にて、映画『LAMBORGHINI the man behind the legend』のオープニングパレードを飾る車両に抜擢され、大勢の観衆が見守る歴史的なパレードで出演俳優陣を華やかにエスコート。ワールドプレミアを華麗に盛り上げたクルマいでもある。

 

現在は、全てのレストア作業を先の2023年3月時点に完了。最高のコンディションを保っている。

 

– 製造年 : 1967年
– カラー:ホワイト
– 価格 :3億円(税込)
– 販売枠数:3000枠

 

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もう1台は、1980年代を代表するスーパーカーと呼ぶべき「ランボルギーニ・カウンタック25thアニバーサリー」ちなる。同車はランボルギーニ・アウトモビリ社の25周年を記念して製造された、後に究極のカウンタックと称されるに至った最終モデルで、子供たちが憧れるトミカにも登場するなど、現在も多くのコレクターから注目を集めている。また当該車両は、今日に至るまで極めてベストなコンディションが保たれ続けており、走行距離自体もわずか約3,400kmという希少な一台となる。

 

 

– 製造年 : 1989年
– カラー:レッド
– 価格:1億円(税込)
– 販売枠数:1000枠

 

ちなみに、いずれの2台も、あくまでも「資産」として保有するものであり、そうした意味で同社が先より展開しているアート作品たちと扱いは同じだ。

 

従って各オーナー自身が、自らステアリングを握ることは出来ず、あくまでも保有資産としての価値向上を見込むための投資となる。但し、同社によると定期的に開かれる車両展示会で、自身が投資したクルマのクオリティを確認し、資産価値の実感を愉しむことは、できるとしている。

 

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なお今回、2台のコレクターアイテムを提案した「& OWNERS」は、サイバーエージェント代表取締役 藤田晋氏が手掛ける「藤田ファンド」や、GMOインターネットグループらからの資金調達を経て、「テクノロジーで、アートと社会を結び、拓く。」をビジョンとして先の「AND ART(アンドアート)」事業社名で2018年に創業した。

 

 

翌2019年に日本初となったアートの共同保有プラットフォームサービス「ANDART」の提供を開始。2024年7月16日付で「&OWNERS」へのサービス名称の変更を実施し、総額約4億円のランボルギーニコレクションの取扱いを開始した。

 

更に上記に加えて2022年末から一般提供を開始したアート作品売買のアドバイザリー事業 「AND OWNERS CONCIERGE」(旧「ANDART CONCIERGE」)」を展開。

 

その他最新のアート市場動向などを発信するWebメディアや、若手アーティストの作品を中心としたECサイト「YOUANDART」などの複数事業を介して日本のアートリテラシーの向上とマーケットの活性化を目指している。加えて現在は社名を「AND ART」から「AND OWNERS」へ社名を変更したことは先の通りだ。

 

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また同社代表取締役は、松園詩織(まつぞの しおり)氏で、同氏は大学在学中にアート系サービスを運営するスタートアップに参画して、アートへの興味を深めた後の2014年にサイバーエージェントへ新卒入社。新規事業責任者としてツール開発や様々な大手企業のデジタルマーケティングに従事した。

 

その後、WTOKYOでのアート関連プロジェクト担当経験からアートの多面的な魅力と可能性を再認識。2018年にアート×テックをテーマとしてAND OWNERS(旧AND ART)を創業。新たな経済圏の創造を目指して、100件以上のアートディールを経験しながら日本初アートの共同保有プラットフォーム &OWNERSを運営している。

 

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株式会社AND OWNERS 概要
URL :https://and-art.jp/
事業内容:共同保有プラットフォームサービス事業、EC事業、アドバイザリー事業
代表取締役CEO :松園 詩織
本社所在地:東京都千代田区丸の内 二 丁目 7 番 2 号 JP タワー29 階
設立 :2018年9月

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。