アースカーは3月9日、同社が独自開発・提供するカーシェアリング事業プラットフォーム『earthcar』の予約管理システムについて特許を取得したと発表した。
◾️ 開発の背景
近年、世界中でシェアリングエコノミーが急速に普及する中、国内におけるカーシェアリングサービスも大きな成長を遂げている。しかし、多くの事業者がそれぞれ独自にサービスを展開することで、車両を探すユーザーは異なるインターフェイスの予約サイトを行き来しなくてはならず、利用者目線で不便な煩わしさがあることが指摘されていた。
そこでアースカーでは、複数の事業者が運営するカーシェアリングサービスを集約し、一つのポータルサービスとして提供するカーシェアリング事業プラットフォーム『earthcar』を2019年にリリース。プラットフォーム導入事業者には、車載デバイスや予約管理システム、コールセンターなどカーシェアリング運営に必要な仕組みをワンストップで提供するため、より低コストで事業参入が可能となった。また、サービスのポータル化により、自社単体でカーシェアリング事業を運営するよりも、格段に高い集客力で多くのユーザーを獲得できることも大きなメリットとなる。
同社のプラットフォームは、他拠点展開機能も充実している。導入により、レンタカーやガソリンスタンド本部におけるフランチャイズ店・特約店へのシステム提供や、自動車ディーラーにおける拠点間のサービス運営など、自社ブランド・自社ネットワークによるカーシェアリングビジネスの新規事業化も実現できるとのことだ。
一方、ユーザーは、数多くの事業者が運営するカーシェアリング車両を『earthcar』のポータルサイト上でシームレスに予約できるため、利便性は格段に向上し、カーシェアリングサービスの一層の普及促進につなげられる。
◾️ カーシェアリング事業プラットフォームにおける取得済特許の特徴
(1)複数のパートナー、オーナー、ステーションを管理
事業プラットフォームは「パートナー」と「オーナー」の2つの導入プランを用意。パートナーはグループ企業やフランチャイズ本部向けの機能で、自社の顧客・事業所(オーナー)に対してカーシェアリングサービスの提供・一元管理ができる。パートナーやオーナーが運営するステーションは『earthcar』のポータルサイト上に掲載され、複数の事業者が参加するカーシェアリングサービスとしてユーザーに提供している。
(2)パートナー、オーナーの売上分配システム
フランチャイズのように本部(パートナー)が加盟店(オーナー)にカーシェアリングシステムを提供する場合、パートナーとオーナーで利用料売上を分配できる。分配率も任意で設定することができ、プラットフォーム導入パートナーは、自社ブランドによる多拠点展開のカーシェアリングサービスの運営が可能。
(3)異なる事業者のカーシェアリング車両をシームレスに予約可能
従来はユーザーがカーシェアリング車両を探す場合、複数の事業者の予約サイトを行き来していたが、『earthcar』のポータルサイトでは数多くの事業者が運営する車両情報を集約しているため、シームレスに予約が可能。ユーザーはサイトを横断する手間が省け、共通の予約インターフェイスのためストレスなくカーシェアリングを利用できるようになる。。さらにユーザーが同一のサービスが受けられるよう、補償やペナルティ等のルールも統一化されている。
◾️ 特許の概要
特許番号 :特許第6814695号
発明の名称:予約管理装置、予約管理方法およびプログラム
特許出願日:平成29年5月29日
特許取得日:令和2年12月23日
特許権者 :株式会社アースカー
◾️ カーシェアリングサービス『earthcar』 :https://carshare.earth-car.com/