エーエヌラボは9月27日、八幡自動車商会と、中古車販売会社の車両の買取査定の効率化を目的として、スマホAI画像査定に関する実証実験を開始すると発表した。
中古車小売販売市場は、ディーラーによる中古車事業の強化や、ガソリンスタンド・整備事業者など異業種による新規参入などにより、競争が非常に激化している。そのため、店頭や整備工場へ来店した顧客に対し、その場でしっかりした買取り提案・車両購入提案を行い、顧客をしっかり囲い込むことが収益確保の上で不可欠となる。
一方、中古車販売は、新車販売と異なり、車両の走行距離や事故の有無、ドライバーの使い方、車種の人気によっても価値が大きく変わる。車両1台1台が全く異なり、査定結果も異なるため、中古車両の査定には熟練のスタッフの経験・目利きがなければ行えないような状況にある。
エーエヌラボは、2007年の創業以降、AI画像認識技術を応用した各種サービスを提供してきた。そのAI技術を、これまで煩雑で効率化が難しかった中古車の査定シーンに活用することで、知識や経験を持たないスタッフでも簡単に、かつ、効率的でスピーディな査定を可能とする。また、査定のみならず、併せて、顧客に対しスムーズにバリエーションの効いた車両提案を行える状態をつくり、中古車小売販売業界における効率化と収益化に貢献していくとしている。
実証実験では、八幡自動車商会が運営する車検の専門店「コバック」の店頭において、店舗駐車場に進入してきた車両について予め店頭入り口に設置したカメラを活用し、自動でAI画像査定を行う。カメラ前を通過した車両の情報を、即座に市場の中古車のデータベースとマッチングし、同じメーカー・車種が市場でいくらなのか、を手元の画面に即座に表示。また、その際 車種だけではなく、画像を元に、年数や状態による価格も考慮した検索結果を表示する。