日鉄興和不動産は、同社が販売している都市型コンパクトマンション『リビオレゾン浅草』『リビオレゾン上野入谷ザ・テラス』『リビオレゾン三ノ輪ステーションプレミア』の3物件において、移動式マンションサロン「Smart Class(スマート クラス/略称:スマクラ)」の実証実験を2020年11月13日より顧客向けに開始すると11月12日発表した。
今回の実験は、MONET Technologies(以下「MONET」)が開発した「マルチタスク車両」を利用し、移動中に車中でオンラインや動画による接客を行うもの。なお、本取り組みは不動産業界初となる。
スマクラでは、「迎えに来てくれるマンションサロンで、記憶に残る体験」をコンセプトにしたこれまでにない新しい購買体験を提供する。利用者はWeb上で予約を行い、自身の好きなポイントで乗降位置を決めることができる。その移動中に多様なコンテンツを通じて、マンション(対象物件:リビオレゾン浅草・リビオレゾン上野入谷ザ・テラス、リビオレゾン三ノ輪ステーションプレミア)に関する情報を入手することができ、移動時間に付加価値が生まれる。また、想定ターゲット別に二つのコンセプトを設定し、それぞれの顧客ニーズに合わせたコンテンツ設計となっている点も特徴だ。
実証実験においては、移動時間を効率的に活用してマンションの購買活動につながるか、非対面形式での販売活動でもマンション購入という人生における重要な購買体験をより良いものにできるかの 2 点を検証を行う。
同社は、この実証実験を経て、2021年3月上旬に本格導入を行い、より一層のマンション購買体験の付加価値向上を目指す。本格導入を行う中では、非対面でありながら、従来販売センター・モデルルームが果たしてきた「わくわく感」「高揚感」「ここに住んだら。という疑似体験」を維持・向上させ、これまでにないマンション販売を実現していくという。
■実証実験の背景
日鉄興和不動産はこれまで、「日本の住まいに『安心と先進』を」を住まいづくりの思想に掲げ、マンション開発を通じて住まいの付加価値を高める商品・サービスの提供を行ってきた。2020年4月には「Co-Creation BASE」(コ・クリエーションベース/通称:コクリバ)を立ち上げ、実証実験を経てデータを集め、商品・サービスの発展に寄与する取り組みを行っている。
その一環として、2020年2月よりマンション向けMaaS(マンション専用オンデマンドモビリティ)「FRECRU(フリクル)」の実証実験を『リビオシティ・ルネ葛西』で実施している。この活動を経て、移動時間を効率的に活用して適切なマンション情報を顧客が受け取れるという、移動そのものに付加価値を見出すことができると考えた。コロナ禍において、公共交通機関の使用を控える風潮から「FRECRU(フリクル)」の利用も増加傾向にあり、より一層プライベート空間での移動への関心度が高まっていることを踏まえ、本実験では1枠1組の完全個室空間とした。
併せて、2017年より同社が運営している「+ONE LIFE LAB(プラス ワンライフラボ)」銀座ギャラリーにおいて聞こえてきた、「住宅購入には興味があるが、モデルルームに行くのは勇気がいる・ハードルが高い」という顧客の声に多角的に対応すべく、特別感のある車両内で「非対面」で物件情報を入手できる体験を提供する。スマクラを使うことにより、“時間がないので効率的に物件のことを知りたい”人が移動時間を購入検討時間に充てることを可能にした。
■実験の内容・運行概要
①移動式マンションサロン(車両サイズ:10 人乗り、最大乗車予定人数:3 名)を運行。
実験運行期間は 2020 年 11 月 13 日~2020 年 12 月 14 日の 1 か月を予定している。
※各物件のマンションサロンはそれぞれ常設。移動式マンションサロンは各常設マンションサロンの機能を補填するもの。
②専用 HP(https://nskre.jp/smartclass/)より前日までの完全予約制、1 枠 1 組限定で 1 日 4 枠の稼働とする。
③想定ターゲットを踏まえ、平日と休日で異なる稼働時間を設定、平日 13 時 30 分~20 時 40 分、土日祝9 時 30 分~16 時 40 分に、利用者の指定の駅(東京メトロ銀座線銀座駅~浅草駅、東京メトロ日比谷線銀座駅~南千住駅)に利用者を迎えに行き、見学したい物件の現地を案内後、指定の駅まで送迎する。
④利用料は無料。同社指定のコースを運行するので、どの駅間を選択しても、1 コース の所要時間は70 分となる。
※交通事情により前後する可能性がある。
⑤想定の利用対象者は、物件 HP 閲覧者やスマクラ広告を見た人。