日産自動車傘下の中東日産会社は9月3日(湾岸標準時)、新型「パトロール」を発表した。
日産の社長兼CEOの内 誠氏は、アラブ首長国連邦アブダビで開催された発表イベントに登壇し、「新型日産パトロールは、今まで培ってきたレガシーを受け継ぎつつ、比類ないパフォーマンス、最先端の技術、そして圧倒的な存在感を融合した、SUVの在り方を再定義する大胆な飛躍を遂げたモデルです。
その走破性により、未踏の地に乗り入れることでモビリティの自由さを表現するパトロールの伝統を残しつつ、先進感あふれるエクステリアデザインは、あらゆる面で強靭性と耐久性を感じさせunbreakable(壊れることのない頑丈性)を体現しています」と述べた。
エクステリアでは、フロントのVモーショングリルの左右に配した印象的なC形のヘッドライトは、アダプティブ ドライビング ビーム(ADB)技術を採用。インテリアでは、2つの14.3インチのディスプレイを配したインフォテインメントシステムはGoogle対応の日産コネクト2.0を採用した。
なおこのディスプレイには、障害物やナビゲーションのヒントをリアルタイムで投影するInvisible-to-Visible技術を採用。ウルトラ ワイドビューにより視野は170度に拡大させ、インビジブル フードビューにより車両の真下を透過して確認できるようにした。
また、新たに搭載した「バイオメトリック クーリング」は、内蔵された赤外線センサーが乗員の体温を検知し、温度と風量を自動で調整して快適な車内環境を保つ。
音響面では、12個のスピーカーからなる「クリプシュ®プレミアムオーディオシステム」と64色から選べるアンビエント ライトシステムが移動空間を演出するとしている。
搭載されたパワーユニットは従来のV8エンジンを刷新した新型3.5リットルV6ターボエンジン(最大出力:425馬力、最大トルク:700Nm)で、これに9速ATを組み合わせ従来比で出力は7%、トルクは25%向上、燃費も改善された。
サスペンションは「アダプティブ エアサスペンションシステム」を標準装備。通常走行時は車高を下げることで空力性能を確保し、乗員の乗降時は更に車高を下げて乗り降りや荷物の載せ降ろしを容易にする。
ドライブモードでは、標準、砂地、岩場、轍、エコ、スポーツの6つから選ぶことができ、日産としては初採用の4WDトランスファーモードインターロックシステムによりシームレスなモードの切り替えが可能になった。
運転支援機能では今回、「プロパイロット」が中東地域で初採用されている。これらは車速調整や車線維持に加え、ナビゲーションデータを活用してカーブやインターチェンジでの車速を自動調整する機能も備える。
この新型「パトロール」は、2024年11月1日からアラブ首長国連邦、サウジアラビア、および中東地域の日産のパートナーの販売店で販売開始予定。メーカー希望小売価格はUSD 65,000からとなっている。