日産自動車は9月27日、欧州市場の新型の小型商用車(LCV)戦略の一環として、「Nissan Townstar」を公開した。
「Townstar」は、事業構造改革「Nissan NEXT」に基づいて導入される最新のモデルで、「NV250」と「e-NV200」の後継モデルとして、今後、欧州市場に投入される。また日産自動車は、同市場にNV400とNV300の後継モデルとして、「Interstar」と「Primastar」も今後導入予定で、LCVのラインアップの充実を図る。
新型「Townstar」には、EVとガソリン車があり、ともにバンとワゴンが設定されている。EVモデルは、44kWhのバッテリーを搭載し、最新のエネルギーマネジメントシステムとバッテリー冷却システムを組み合わせ、航続距離285km(WLTP複合サイクルを前提とした社内測定値)、最大トルク245Nmを実現。一方ガソリン車は、現行の排出ガス規制であるEuro 6dに適合した1.3リッターエンジンを搭載し、最高出力130PS、最大トルク240Nmを発生する。
和のテイストを取り入れた印象的なデザイン
新型「Townstar」は、アライアンスCMF-Cプラットフォームをベースに、品質と機能性が追求されている。また、欧州で販売される車種として初めて、日産の新しいブランドロゴを採用している。
EVモデルには、特徴的なLEDヘッドランプや、組子模様と斬新なVモーションデザインが組み合わされ、空力に優れたフロントシールドなど、「日産アリア」のエクステリアの要素が受け継がれている。
一方、ガソリン車は、織り模様のグリルを採用することで、シャープでダイナミックな印象とした。フロントのエアカーテンは、フロントバンパーや前輪周りの空気の流れを最適化し、空気抵抗を低減することで燃費を向上させる。
最先端の安全性とコネクティビティ
多様なニーズに対応するため、新型「Townstar」は、「トレーラースウェイコントロール」、「インテリジェントエマージェンシーブレーキ(歩行者・自転車検知、ジャンクションアシスト付き)」、「プロパイロットパーキング」(EVモデルのみ)、「インテリジェントクルーズコントロール」(ガソリン車のみ)、「プロパイロット」(EVモデルのみ)を搭載するなど、安全装備と先進運転支援機能を20種類以上、搭載する。
また、全ラインナップにApple CarPlayやAndroid Auto、ワイヤレス充電などの便利なコネクテッド技術を搭載し、EVモデルには、さらなるコネクテッドサービスの導入が予定されている。
シーンに合わせたビジネスソリューション
新型「Townstar」は、最大3.9平方メートルの荷室スペースと可動式のパーティションを備え、木製パレット(ユーロパレット)2つと、800kgの荷物を容易に運ぶことができる。また、最大で1,500kgの牽引能力を備え(パワートレインによる)、荷室スペースには、荷降ろしを容易にする大型のスライドドアや、オフィスツールを収納する専用スペースも設定するなど、様々なビジネスニーズに応える仕様装備としている。