日産自動車は4月15日、合志市と、日産自動車、ならびに熊本日産自動車、日産プリンス熊本販売の4者が、電気自動車を活用した「災害連携協定」を締結したと発表した。
この協定の内容は、合志市が、『電気自動車(EV)の普及を通じて、地域課題解決や環境負荷の低減に取り組むと共に、地震災害等による大規模停電が発生した際に、市が指定する避難所等において、日産の販売会社である熊本日産自動車および日産プリンス熊本販売より貸与される電気自動車(EV)「日産リーフ」を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の安全確保に努める』というもの。
合志市では、過去に発生した豪雨や台風による災害や、阿蘇山の噴火や熊本地震などの経験を教訓に、防災体制の強化に取り組んでいる。また、豊かな自然環境を守るための環境対策を推進しているほか、SDGs達成に向けて、持続可能なまちづくりを積極的に推進している。
一方、日産自動車は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を発表し、その活動を牽引するリーダーとして、全国の自治体や企業と協力して、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる。また、「ブルー・スイッチ」活動の推進を通じて、温暖化対策、防災・減災、エネルギーマネジメント、観光、過疎化などの地域課題の解決に取り組み、SDGsの達成に貢献している。
この日産自動車が推進する『ブルー・スイッチ活動』、そして、合志市が推進する環境・防災対策やSDGsの推進と、双方の取り組みにお互いが賛同し、今回、協定の締結を行う運びとなった。
なお、今回の「災害連携協定」も、日産のブルー・スイッチの活動に基づくものであり、日産自動車が締結した自治体・企業との災害連携協定としては、今回の締結が全国で93件目。また、EVを活用したエネルギーマネジメントや観光などを含む、ブルー・スイッチ活動としては123件目の取り組みとなる。
電気自動車を活用した「災害連携協定」の概要は、以下の通り。
【協定の概要】
・合志市で災害を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所に、熊本日産自動車、日産プリンス熊本販売の店舗に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与する。
・合志市、日産自動車、熊本日産自動車、日産プリンス熊本販売の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る。
・合志市および日産自動車、熊本日産自動車、日産プリンス熊本販売は、平常時も電気自動車(EV)の普及促進を行うほか、市のイベントで使用する電力を電気自動車(EV)から供給することで、『電気自動車は「走る蓄電池」』としての活用を市民へ積極的にアピールし、環境・防災意識向上を目指す。また、温暖化対策推進など電気自動車の普及を通じた地域課題の解決によるSDGsの達成に向けた活動に努める。
合志市では、すでに公用車として電気自動車(EV)「日産リーフ」を2台導入している他、EVから電気を取り出す可搬型給電器を導入するなど、EV普及に向けた取り組みを推進している。また、今後も更なるEV普及・促進の取り組みを推進し、環境・防災力向上に努めていくとしている。
– 日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」ウェブサイト
https://ev.nissan.co.jp/BLUESWITCH/