日産自動車は、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体*1におけるカーボンニュートラルを実現する新たな目標を1月27日発表した。
*1 クルマのライフサイクルには、原材料の採掘から、生産、クルマの使用、使用済み自動車のリサイクルや再利用までを含む。
その目標の達成に向け、2030年代早期より、主要市場に投入する新型車をすべて電動車両とすることを目指し、以下の戦略分野において、電動化と生産技術のイノベーションを推進するとしている。
・よりコスト競争力の高い効率的なEVの開発に向けた全固体電池を含むバッテリー技術の革新。
・エネルギー効率をさらに向上させた新しいe-POWERの開発。
・再生可能エネルギーを活用した、分散型発電に貢献するバッテリーエコシステムの開発。電力網の脱炭素化に貢献する、エネルギーセクターとの連携強化。
・ニッサン インテリジェント ファクトリーをはじめとする、車両組み立て時の生産効率を向上させるイノベーションの推進。生産におけるエネルギーと材料の効率向上。
日産の社長兼CEOの内田 誠は「日産は、気候変動に対するグローバルな課題解決に貢献していくため、覚悟をもって取り組んでいきます。これをチャンスとして捉え、私たちの強みである電動化車両を主要市場へ積極的に投入し、カーボンニュートラルの実現へ大きく貢献していきます。日産は、人とクルマと自然の共生を追求しながら、人々の生活を豊かにする、そのためにイノベーションをドライブし続けます。」と述べた。
同社はCO2排出量の削減や電動化技術の実用化など、これまでに環境対応と社会的価値の創出に向けて取り組んできた活動をさらに発展させ、この新たな目標に取り組み、そして、これらの取り組みにより、パリ協定の気候変動目標の達成や2050年のカーボンニュートラルに向けたグローバルな活動に貢献していく。
同社は「ニッサン・グリーンプログラム」を発展させながらクルマや事業からのカーボンフットプリントを最小限に抑えるよう継続的な取り組みを行い、そしてゼロ・エミッション車のパイオニアとして、これまでに50万台以上の電気自動車「日産リーフ」を販売するとともに、業界団体や政府自治体と連携しながらインフラ整備やEVの価値についての啓発活動も行ってきた。そして、2030年代早期より、主要市場である日本、中国、米国、欧州に投入する新型車をすべて電動車両とすることにより、電動化技術の採用をさらに積極的に推進していく。