日産自動車は10月11日、日産は、「Nissan Manufacturing Russia(NMGR)」が担うロシアの全事業を、同国の「自動車・エンジン中央科学研究所(NAMI)」に譲渡し、同国から撤退すると発表した。取引は、数週間以内に関係当局の承認を受けて正式決定される予定。また含まれる権利により、日産は今後6年間、NMGRおよび同社の事業を買い戻すことができる。
今後、NMGRの事業資産は、同国の乗用車プロジェクトのために活用される予定。サンクトペテルブルクにある日産の生産・研究開発施設やモスクワにある販売・マーケティングセンターは新名称で運営される。全従業員は、NMGRを引き継ぐNAMIの新組織により12ヶ月間の雇用が保障される。
日産は、ロシア市場からの撤退に伴い、一過性の損失として約1,000億円を計上する。なお、今年度の業績見通しに変更はないとのことだが、今年度の第2四半期の決算発表時に、精査した詳細を改めて案内するとしている。
日産の内田誠社長兼CEOは、ロシア市場からの撤退の決定について、「日産を代表して、長年にわたりビジネスに貢献してくれたロシアの仲間に感謝致します。ロシア市場で事業を続けることはできませんが、我々の仲間を最大限支援できる解決策を見つけることができました」と述べている。