日産自動車傘下の高級車ブランドであるインフィニティは11月18日、ロサンゼルスのオンラインイベントで、新型SUV「QX55」を発表した。インフィニティの象徴的なモデルである「FX」が開拓して来た「ラグジュアリー ミッドサイズSUVクーペ」というカテゴリーに、現代的なアレンジを施したモデルだ。事業構造改革「Nissan NEXT」を推進する日産において重要な最新モデルであり、同社のプレミアムブランドであるインフィニティとしては同事業計画における初の量産モデルとなる。
新型「QX55」は、同カテゴリーで唯一の日本で開発されたラグジュアリー ミッドサイズ SUVクーペ。人々を魅了する刺激的なエクステリアと、華やかで高級感溢れるインテリアデザインで、インフィニティブランドを若い世代も含めた新たな購買層へも訴求していくという。
ロサンゼルスのベラスコシアターでのオンラインイベントに登壇した、インフィニティのチェアマンであるペイマン カーガーは、「新型 『QX55』は、インフィニティの個性をアピールする重要なモデルです。まさにスタイルと性能の融合を体現しています。」と述べた。
また、同イベントでは、日産のグローバルデザイン担当専務執行役員であるアルフォンソ アルバイサと、インフィニティ事業本部商品戦略企画部長のエリック リゴーによる、東京からのトークセッションの中継に加えて、シンガーソングライダーのアロー ブラックがオンラインでライブパフォーマンスを披露した。
「QX55」は、インフィニティならではの大胆で特徴的なデザインを余すところなく表現する。象徴的なダブルアーチグリルには、日本の折り紙から着想を得たメッシュパターンにより奥行きを演出することで、日本の“和”をイメージしたモダンな芸術性を表現している。ボディサイドのデザインは、ボンネットからフロントフェンダー、そしてドアパネルを経てリアフェンダーへとエレガントで流れるようなラインを描く。
デジタルピアノの鍵盤のような45個のLEDをひとつのハウジングに収めたテールランプは、エレガントな光を生み出す。このランプデザインは、先日発表された「QX60 Monograph」デザインスタディにも採用されている。
室内には、ワイヤレスのApple CarPlay™に対応したデュアルスクリーンのインフォテイメントシステムであるINFINITI InTouch™を採用。またAndroid Auto にも対応し、USB入力端子も複数搭載した。セミアニリンレザーや本革を使用したシートは「QX55」の広々とした室内空間を華やかに演出するだけではなく、使い方に合わせて荷室空間の広さや足元の広さをアレンジできるよう、2列目シートをスライド式にすることなどにより、快適性や利便性も兼ね備えている。
「QX55」は、画期的な可変圧縮ターボの技術を実用化したことにより様々な賞を受賞した4気筒エンジンを、全モデルに搭載。同エンジンは、最高出力268馬力、最大トルク280lb-ftを発生し、マニュアルモードを搭載した無段変速機と標準仕様(北米、カナダ向けとして標準)となるインフィニティのインテリジェントAWDシステムを通じてそのパワーを路面に伝える。
新型「QX55」は2022年モデルとして、来年春に北米での発売を予定。インフィニティは「QX55」に続き、先月「QX60 Monograph」としてSUVのデザインの方向性を示した次期「QX60」を発売する予定だという。