日産自動車(本社:神奈川県横浜市西区、社長:内田誠)は11月4日、顧客の行動データの分析を元にした旅行提案「トラベルトリガー」の実証実験を開始したことを発表した。
実証実験にあたり、日産はインクリメントP(本社:東京都文京区、代表取締役社長:相木孝仁)と協業を行う。インクリメントPは、1994年にカーナビ用のデジタル地図事業をスタートして以来、日本全国の地図整備からサービス提供まで一貫して手掛け、カーナビ向けの地図データやナビアプリ開発の他、地図サービスを展開している企業。同社が提供する「トリマ」は、かんたん・お手軽なポイ活(ポイント活動)アプリで、移動距離や歩数に応じてマイルが貯まり、貯まったマイルはさまざまな電子マネーやポイント等と交換が可能だ。日産は、「トリマ」を利用する会員の行動データの提供※を受け、分析することにより、顧客の趣向やライフスタイルを理解し、好みに合った旅行先の提案を行うサービス「トラベルトリガー」の技術的な検証を行う。
※ 日産自動車は本実証実験において、インクリメントPより、実証実験に賛同、情報提供に同意した「トリマ」ユーザーの施設情報を関連付けた人流データやユーザーセグメント情報などについて、個人を特定しない形で取得し、活用する。
日産が開発に取り組む「トラベルトリガー」は、顧客の行動傾向や、趣味嗜好に基づく旅行計画をスマートフォンのアプリへ提案し、新たな体験ができる旅行プランを顧客に提供するサービス。今回の実証実験で日産は、旅行時の車を降りた後に、どのような立ち寄り観光地や店舗などへ行くか、といった行動データを分析することで、「トラベルトリガー」の実現に役立てていく。
「トラベルトリガー」は、将来的な旅行計画に加え、旅行先での電気自動車充電時などの空き時間を利用し、発見や学びのある立ち寄り先をリアルタイムで提案するサービスへの発展も視野に入れているようだ。なお、実証実験では、お客さまのクルマでの移動を促進するため、日産の展開するEVとe-POWERのみを使ったカーシェアリングサービス「NISSAN e-シェアモビ」(公式HP:https://e-sharemobi.com/)で利用可能なクーポンを「トリマ」の会員に提供し、距離料金の発生しない同サービスの車両を活用して自由な旅行を後押しする。
日産は、先進技術の搭載によりクルマを進化させ、お客さまをよりよい世界に導く「ニッサン インテリジェント モビリティ」を推進している。「トラベルトリガー」は、その柱の一つであるコネクテッドサービスの一例であり、クルマがあらゆるものとつながることで、お客さまがクルマに乗る前、乗っている間、そしてクルマを降りた後まで、シームレスにより魅力的なサービスを提供することを目指す。また日産は、自動車業界に変革をもたらしているCASE(コネクテッド(Connected)、自動運転(Autonomous)、シェアリング&サービス(Shared&Service)、電動化(Electric)の各技術・サービスのアルファベット頭文字)に対応した新たなビジネスモデルの企画開発も進めている。今回の「トラベルトリガー」をはじめとして、一人一人のライフスタイルに合わせて最適化した商品や、新たな価値の提案ができるサービスを提供し、生活をより豊かにすべく、様々な取り組みを進めている。
■実証実験の特設サイト
https://e-sharemobi.com/CP/2010_TT/index.html?sclnkid=QR_012_99_OT_OTER_PC_00486540