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2024年11月13日【イベント】

日産自動車、子供の「外遊び離れ」解消プロジェクトを始動

坂上 賢治

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追加車両の発表に併せ、家族によるアクティビティ体験を提案

 

日産自動車は11月13日、子どもの成長に繋げ、親も感動できる体験価値を提供するべく、一般社団法人日本アドベンチャーツーリズム協議会(JATO)と共に「家族版アドベンチャーツーリズム」を提唱する「NISSAN SERENA presents WONDER HUNTER」を始動させた。

 

 

これは自社のセレナe-POWER車に電動駆動4輪制御技術〝e-4ORCE〟を搭載した4WDグレードの追加発売に合わせて、昨今注目が集まる「アドベンチャーツーリズム」に着目。家族でアクティビティを通して自然や(食)文化に触れ、学び、成長することができるプロジェクトを通じて家族の体験を広げるべく提案するもの。

 

セレナe-POWERのe-4ORCE搭載車は、雪上路などでの安全ドライブに留意しただけでなく、4輪を繊細にコントロールすることで、酔い難い快適空間が実現できる車両として新たに開発された

 

加えて日産が、今プロジェクトを共に進めていくことになったJATOは、アドベンチャーツーリズムの認知向上や商品企画/販路/人材育成などの推進体制整備を目的に2019年に設立された。同協議会は、AT推進を観光政策のひとつに掲げている中央省庁や観光関連団体との連携を通じて「訪日目的のひとつに挙げられるような世界水準のAT普及」と「人材育成を通じた持続可能な観光地域づくり」を支援している。

 

全国28箇所のアドベンチャーツーリズム体験を家族向けに展開

 

また上記にも記載があるアドベンチャーツーリズムとは、自然・異文化・アクティビティのうち2つ以上の体験要素から成るツーリズムを指すもので、JATOによると日本各地の四季折々の美しい自然や有形無形の多彩な文化といった地域資産を活用した観光体験を通して、地域の自然や文化の保全・活性化にも貢献するツーリズムだという。

 

 

ちなみに国土交通省によると、日本の一人当たりの公園面積は日本を含む8カ国9都市中最も少なく、外で2時間以上遊ぶ子どもは全体のわずか9%と、子どもの「外遊び離れ」が進行している。

 

そもそも、「外遊びの経験が豊富な子ども」は、そうでない子どもに比べて「チャレンジ精神」が高い傾向があることが研究で示されており、物事に対する姿勢や考え方といった子どもの非認知能力が「外遊び離れ」によって失われつつあるのだともいう。

 

そこで日産では、セレナ4WDグレードノリリースを契機に、子どもたちの「好奇心」や「行動力」を後押しする機会をつくることができないかと考え、JATOとの共同プロジェクトを始める。

 

より具体的なプロジェクト概要では、アクティビティを通して自然や文化に触れ、学び、成長することができる、全国28箇所のアドベンチャーツーリズム体験を家族向けに展開する。なお今回選定した「WONDER HUNTER SPOT」は、季節・気候に適した自然・(食)文化体験ができるよう今後春夏の季節に向け、2025年3月頃に一部アップデートを予定している。

 

具体的なスキル別体験例は以下の通り

 

スキル:「氷あるき」…集中力やバランス感覚が養われる。
WONDER HUNTER SPOT:凍った檜原湖の氷上を歩く 冬の絶景体験(福島県)
体験内容:凍った檜原湖で、一面に広がる銀世界を散策。磐梯山の噴火によりできた美しい島々が浮かぶ桧原湖で、寒冷地の湖に多く棲息するワカサギの釣り体験などを通して、自然の厳しさや美しさを肌で感じることができる。

 

 

スキル:「川くだり」…勇気や協調性が培われる。
WONDER HUNTER SPOT:カナディアンカヌー体験汐泊川探検ツアー(北海道)
体験内容:四季折々の汐泊川をカナディアンカヌーで下る特別な体験。冬にはおじろ鷲をはじめ白鳥など、沢山の渡り鳥が来るため、雪化粧をバックにカヌーの上からの写真撮影も人気のイベントとなる。

 

 

体験フローの概要は以下の通り

 

1.「WONDER HUNTER」の特設サイトにアクセス
2.「火おこし」や「山のぼり」などゲットしたいスキルを選ぶ
3. 対象の「WONDER HUNTER SPOT」を選び、目的地までドライブ
4. 自然や(食)文化に触れながら、スキルをゲット
※アクティビティの予約は外部サイトに遷移して行う。
※スキルの獲得には、「WONDER HUNTER SPOT」に設置されている二次元コードを読み込む。

 

期間と開催エリアは以下の通り

 

・実施時期:11月13日(水)より開始 ※終了日未定
・開催エリア:全国28ヶ所、25道府県 ※サービス開始時点。今後変動する可能性あり

 

「WONDER HUNTER」特設サイトhttps://www2.nissan.co.jp/SP/SERENA/WONDERHUNTER/

 

 

さて上記を踏まえ同日、日産自動車とJATOは大手町三井ホールに報道陣を募り、家族版アドベンチャーツーリズムの始動を記念し「NISSAN SERENA presents WONDER HUNTER発表会」を実施。

 

壇上には、タレントの山口もえさん、バイきんぐ西村瑞樹さんが登壇し、実際のWONDER HUNTER SPOTの体験の一部として冬限定のアクティビティ「アイスドリル氷の穴あけ」の挑戦を疑似体験した。

 

 

 

 

発表会に於けるプロジェクト始動に係る日産・JATOの想いは以下の通り

 

日産自動車 チーフマーケティングマネージャー 村田 直哉氏
日産「セレナ」は、昨年より、旅育をテーマに「てしごトリップ」や「道弁」を展開し、新たなおでかけ体験から、子どもたちの可能性を広げ、家族に最高の思い出を提供してまいりました。今年は、子どもが世界を切りひらくプロジェクト「WONDER HUNTER」を通じて、日本中の子どもたちにチャレンジの機会を提供します。日産「セレナ」にe-4ORCEグレードが加わることで、より一層、家族みんなが日本全国どんな場所へも、ロングドライブを楽しみ、新たな体験にチャレンジしていただけるきっかけとなれば幸いです。

 

 

日本アドベンチャーツーリズム協議会 業務執行理事の山下 真輝氏
海外では、アドベンチャーツーリズム(以下AT)がいち早く認知され、近年国内でも、オーバーツーリズムの問題や、他地域を盛り上げる起爆剤としてATに注目が集まっています。子どもの教育視点で捉えてみても、ATを通じてアクティビティ体験だけでなく自然や文化的体験に触れることで、多くの学びが期待できます。本取り組みをきっかけに、日本国内でのATの裾野が広がり、家族にとって、新しいおでかけのスタイルとなることを期待しています。

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。