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2020年6月11日【エネルギー】

日産、EV電力からの供給で市原市と災害連携協定締結

坂上 賢治

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 市原市(千葉県市原市、市長:小出 譲治)と日産自動車(本社:神奈川県横浜市西区、社長:内田 誠)、縄日に千葉日産自動車(本社:千葉市中央区、社長:清宮 達男)、日産プリンス千葉販売(本社:千葉市中央区、社長:横田 好之)、日産サティオ千葉(本社:千葉市美浜区、社長:太田 学)の5者は6月11日、電気自動車からの電力供給に関する災害連携協定を締結した。(坂上 賢治)

 

市原市では、令和元年房総半島台風での大規模停電時、市内の全世帯の半数に及ぶ最大約66,800戸で停電が発生。復旧まで最長で2週間の期間を要した。その際、日産自動車が提供した電気自動車(EV)「日産リーフ」を停電復旧までの間、福祉施設や医療機関などに配置。電力供給に貢献した。

 

 市原市は、その際の災害経験を踏まえ、停電時に対応できるよう地域防災力のより一層の強化を図るため〝安心・安全なまちづくり〟に取り組んでいる。

 

 

一方、日産自動車は日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を発表。その活動を牽引するリーダーとして全国の自治体や企業と協力。電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる

 

こうした要素から日産関連4者と市原市は、日産が推進する『ブルー・スイッチ活動』に掛かる取り組みが、市原市の防災対策と有効な連携となることを踏まえ連携協定の締結を結ぶ運びとなった。具体的な「災害連携協定の概要」は以下の通り。

【協定の概要】
– 市原市で災害を起因とする停電が発生した際、給電業務のため、千葉日産自動車株式会社、日産プリンス千葉販売株式会社、株式会社日産サティオ千葉の店舗に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与する。
– 市原市は、日産自動車株式会社、千葉日産自動車株式会社、日産プリンス千葉販売株式会社、株式会社日産サティオ千葉の協力を得て、電気自動車(EV)「日産リーフ」を非常用電源として活用し、避難所等の施設の円滑な運用を図る。
– 市原市および日産自動車株式会社、千葉日産自動車株式会社、日産プリンス千葉販売株式会社、株式会社日産サティオ千葉は、平常時から電気自動車(EV)を活用した防災の広報活動に努める。

 

災害発生時の「日産リーフ」からの電力供給イメージ図

 

 同協定を前提に市原市では、市公用車として電気自動車(EV)「日産リーフ」の導入を予定。平常時から動く非常用電源として電気自動車(EV)の活用を図り、地域防災力の向上に努める。

 

対して日産は、EVの販売機会という事案だけに留まらず、EVがもたらす豊かな生活の実現、EVが成し得る社会変革のためによりよい社会づくりへの貢献を目指していくという。ちなみに今回の「災害連携協定」は日産自動車が締結した自治体・企業との災害連携協定として全国で36件目のケースとなった(千葉県の災害連携協定としては木更津市に続き2件目)。

 

日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」ウェブサイト:https://ev.nissan.co.jp/BLUESWITCH/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。