日産自動車は11月5日、安全運転支援システムを始めとした「ニッサン インテリジェント モビリティ」技術を多数搭載した新型ピックアップトラック「ナバラ(*)」を発表した。新型ナバラは、12月のタイでの販売を皮切りに、その他の市場でも順次販売される予定。
ナバラは、メキシコと南米で「フロンティア」の名称で販売。その新型モデルは、事業構造改革「Nissan NEXT」を推進し、ピックアップトラックを80年以上販売してきた日産にとって、その歴史を継承し、多くのユーザーに先進技術を届けるという同社理念を体現する意味で重要なモデルになると云う。
新型ナバラについて、日産の最高執行責任者(COO)であるアシュワニ=グプタ氏は、以下のように話している。
「オンロードやオフロードの場面でのダイナミックな走行性能を向上させるだけでなく、安全性と快適性を確保するために、様々な先進技術を搭載しました。それにより、タフネス、テクノロジー、安心感を現代のお客さまの期待に沿った形でお届けします。お客さまには、運転する喜びや自信、実用性に加えて所有する誇りを感じて頂けると思います」。
先進安全装備等・技術を多数採用
新型ナバラには、ニッサン・インテリジェント・モビリティ技術として、前方の車両や歩行者との衝突回避をサポートするインテリジェント・エマージェンシーブレーキに加え、2台前を走る車両を検知し、前方に潜む危険に対して注意を促すインテリジェントFCWを搭載。
また、自車と駐車位置を俯瞰して見ることができるインテリジェント・アラウンドビューモニターには、カメラ4台を使用。さらに、4輪駆動モードを設定し低速走行した際、周囲の障害物が確認可能なオフロードモニターも新たに搭載した。
基本性能の底上げ
車体に関しては、フレームとボディの接合部を変更して剛性を高めたほか、サスペンションの設定を変更(*)。車室内の振動を大幅に低減させるとともに、静粛性も高め、静かで快適な乗り心地を実現したと云う。
また、リアアクスルの強化や荷台スペースの拡大により積載可能重量を増加。リアバンパーにはステップを新設し、荷台への乗降性も向上。さらに新開発のステアリングラックの採用で、低速域を含む様々な速度域での操縦性も向上させている。
無骨な外観デザイン
エクステリアには、過酷な環境下での使用を想定し「頑丈」をテーマに、無骨で大胆かつスタイリッシュなデザインを採用。
日産のピックアップとフレームSUVのシニアデザインディレクターであるケン=リー氏は、新型ナバラのデザインについて、「堅牢さを表すインターロッキングデザインのグリル、力強い印象を与えるC字型のヘッドランプデザインを採用し、一目で『ナバラ』とわかるデザインでありながら、より堂々とした印象を実現しました」と述べている。
また、日常からの脱却を求める冒険家や旅行者をターゲットとする新たなスタイルパッケージ「PRO-4X」を設定。PRO-4Xでは、黒く塗装したエンブレム、オレンジをアクセントとしたフロントバンパー、ブラックグリル、ドアハンドル、ルーフラック、ランニングボードに、17インチブラックホイールとオールテレーンタイヤを搭載し、アクティブな外観を採用している。
*モデル名、車両スペック、搭載機能については市場ごとに異なる。