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2022年11月28日【新型車】

日産、フルモデルチェンジした「セレナ」を発表

NEXT MOBILITY編集部

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日産自動車は11月28日、フルモデルチェンジした新型「セレナ」を発表した。発売は、ガソリンエンジンモデルが今冬から、e-POWERモデルは来春からになるという。価格( 税込 )は、ガソリンエンジンモデルが276万8,700円から。e-POWERモデルが319万8,800円から。

日産・新ロゴ刷新されたセレナのパワーユニットは、新開発の3気筒1.4リットルに電動モーターを組み合わせた第2世代e-POWERと、4気筒2.0リットルの自然吸気ガソリンエンジン搭載車の2タイプ。

 

いずれも車体の設計コンセプトは共通であり、初代から日産がセレナに設定してきた〝BIG( 室内空間 )〟、〝EASY( 快適性 )〟、〝FUN( 愉しさ )〟のコンセプトを踏襲しつつ、搭載装備の機能充実を図ったとしている。

 

なお今モデルから最上位グレードとして新設定した「e-POWER LUXION( ルキシオン )」に関しては、先進運転支援システム「プロパイロット2.0( 日産コネクトサービスメニューのプロパイロットプラン加入が必要 )」を、日産製ミニバンとして初搭載した( 高速道路同一車線走行時、時速40キロ以上の速度でハンズオフ機能を利用出来る )と謳っている。

 

 

発表会の壇上で日産の星野副社長( 国内の販売戦略を統括 )は「家族全員でのかけがえのない時間を少しでも多く大切に過ごして欲しい、セレナを通じて家族の時間を最大限楽しんで欲しいとの想いで新型セレナを企画・開発して参りました。

 

『今日のお出かけ、楽しかったね!』、『今度はもっと遠くに行ってみたい!』、などといった親子の笑顔溢れる会話が自然と生まれるようなドライブを楽しんで頂きたい。新型『セレナ』には、そんな想いとこだわりを詰め込みました」と述べていた。

 

 

[主な特長は以下の通り]

<先進機能:運転支援>

・「プロパイロット」自体は全車標準装備としているものの、「プロパイロット2.0」に限っては最上位グレードのe-POWER LUXION( ルキシオン )で標準搭載としている。

 

 

・前方障害物を回避する際に、ドライバーのステアリング操作を支援する「衝突回避ステアリングアシスト」を搭載( 日産車初搭載 )。

 

・駐車した事のある場所を駐車枠として記録し、記録した駐車位置に近づくと、ボタン一つでステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動制御するメモリー機能付き「プロパイロット パーキング」を搭載( 日産車初搭載 )。また「e-POWER LUXION」には、リモコン操作で車の出し入れが可能な「プロパイロット リモート パーキング」を搭載。

 

 

<動力性能:第2世代e-POWER>

・新開発の3気筒1.4リットル e-POWER専用エンジンを組み合わせた第2世代の「e-POWER」を搭載。エンジンの作動音を抑制に腐心し、パワフルな加速性能の実現を目指した。

 

上位車種のe-POWERユニット搭載車には、車両状態や走行環境に加え、ナビと連携しながらエンジン作動タイミングを制御するエネルギーマネジメント技術( ナビ情報を基に目的地付近でEV走行できるよう経路上での充放電をマネジメントする )を採用。

 

これによりエンジンの作動頻度を低減させて静粛性を確保。また車体の遮音性能を向上させる事で後部座席の乗員とも会話のしやすい室内環境を目指したとしている。

 

 

<快適性能:クルマ酔い軽減技術>

・第2世代「e-POWER」+サスペンションの刷新により車体の動きを滑らかにした。またシート設計を改善して車体の揺れの伝達を抑える配慮を施し、クルマ酔いに繫がる頭部の急な揺れを抑制出来るようにしたという。

 

・高剛性ステアリングの採用で操縦安定性を高めた上で、ボディデザインの工夫を介してミニバンが苦手とする横風を受け流す車体構造によりふらつきを抑える事にも腐心した。

 

・室内空間では、見晴らしがよく開放的な視界の確保に心を砕いた。また後席専用モニターの最適配置などにより、後席乗員の視線の角度などにも配慮。こうした事によりクルマ酔いの低減を図った。

 

・同社がミニバンNo.1と謳う( 全高1.8m以上の1.2~2.0リットル7/8人乗りミニバンが対象 )の運転席からの視界の広さにより、運転のし易さの向上を目指した。

 

 

<デザイン>

・エクステリアは、より上質でモダンな要素を取り入れたデザインとした。また上級モデルの「e-POWER LUXION」と「ハイウェイスター」には、ダイナミックで力強い走りを想起させる印象的なデザインも取り入れた。また、全てのランプをLED化し先進性の追及を図った。

 

 

・インテリアは、上質で広々とした空間を意識しつつ、対運転者については視界を遮る凹凸を減らす事で開けた視界を確保。全てのシートには、高級感の醸成に加えて、食べかす等が隙間に入り込みにくく、飲み物等をこぼしてもふき取りやすい素材を採用した。

 

 

・シフトレバーには、スイッチタイプの電制シフトを採用( 日産車初 )、スッキリとした見た目と分かり易い操作性を実現。

 

・ボディカラーは、2トーン4色、モノトーン10色の全14色を用意した。

 

 

<室内空間>

・運転席の足の通過スペースを先代モデルから120㎜拡大。運転席と助手席の間の移動をよりし易くした。

 

・「シートスライド機構」を3列目にも標準装備し、8人フル乗車でもゆったりとした座り心地を実現。加えて「マルチセンターシート」を進化させ、e-POWER車でも8人乗りを実現。使用するシチュエーションに合わせて、7-8人乗りを自由自在にアレンジ出来るようにした( e-POWER LUXIONは7人乗り )。

 

 

・バックドア全体を開けずに荷物の出し入れが可能な「デュアルバックドア」の使い勝手を向上。開口時のサイズを見直して、より狭い駐車スペースでも使用出来るようにした。

 

・「ハンズフリーオートスライドドア」のセンサー感度を向上させた。

 

・全席にスマートフォンや財布などを置ける小物置き場を設置した他、500mlの紙パックが入るカップホルダーやUSBコネクタの設定、車内Wi−Fiや乗る前エアコンなど車内で快適に過ごすための装備を多数搭載(通信機能に関しては、いずれも日産コネクトサービスの契約が必要)。

 

・エアコンに、運転席、助手席、後席で別々に温度設定が出来る独立温度調節機能がついたタッチパネル式オートエアコンを採用。

 

・e-POWER車に、100V AC電源( 1500W )をオプション設定した。なお以上の全機能は、グレード別設定やメーカーオプション設定の場合があるので、搭載出来ないケースもある。

 

 

[全国希望小売価格](消費税込み)

■e-POWERモデル
<駆動、エンジン、グレード、乗車、ミッション、価格(円)>
– 2WD、HR14DDe-EM57、e-POWER X、8、─、3,198,800
– 2WD、HR14DDe-EM57、e-POWER XV、8、─、3,499,100
– 2WD、HR14DDe-EM57、e-POWER ハイウェイスター V、8、─、3,686,100
– 2WD、HR14DDe-EM57、e-POWER LUXION、7、─、4,798,200

 

■ガソリンモデル
<駆動、エンジン、グレード、乗車、ミッション、価格(円)>
– 2WD、MR20DD、X、8、エクストロニックCVT、2,768,700
– 2WD、MR20DD、XV、8、エクストロニックCVT、3,088,800
– 2WD、MR20DD、ハイウェイスター V、8、エクストロニックCVT、3,269,200

※ガソリン車4WDの価格・発売については追って発表。

■(日産)新型セレナ: https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/serena.html

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。