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2019年1月9日【新型車】

日産、新e-パワートレイン採用の「リーフe+」を追加設定

NEXT MOBILITY編集部

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日産自動車は、日産リーフに新開発のe-パワートレインを採用(バッテリー容量62kWh)し、航続距離を約40%向上させた「日産リーフe+」を追加設定した。

 

発売は、日本で1月23日、米国で2019年春、欧州で2019年半ばにされる予定。全国希望小売価格(消費税込み)は、416万2320円から。

 

 

 

日産リーフは、2010年に初代モデルを発売して以降、世界累計販売台数が38万台を突破。

 

日産では、「プロパイロット」や「プロパイロット パーキング」、「e-Pedal」といった先進技術を搭載した日産リーフを、クルマがエネルギーをどのように使い、どのように走り、どのように社会とつながっていくのかを再定義し、日産車をより魅力的なクルマにしていくアプローチ「ニッサン インテリジェント モビリティ」の象徴だとしている。

 

また、EVとエネルギーシステムをつなぐことで、車載バッテリーへの充電に加え、バッテリー電力の家やビルへの給電や、電力網に電力を供給する「Nissan Energy」を推進する上で重要な役割を担うクルマと位置付けている。

 

「日産リーフ e+」では、「ニッサン インテリジェント モビリティ」の取り組みをさらに進化。

 

「ニッサン インテリジェント パワー」、「ニッサン インテリジェント ドライビング」、「ニッサン インテリジェント インテグレーション」の3領域から構成される「ニッサン インテリジェント モビリティ」の更なる魅力を提供するとしている。

 

 

[日産リーフ e+の特長]

 

<ニッサン インテリジェント パワー>

 

「日産リーフe+」では、新開発e-パワートレインを搭載。現行の「日産リーフ」の航続距離322km(WLTCモード/*1)と比較して、約40%長い航続距離(458km(WLTCモード)/*2)を実現した。

 

また、最高出力160kW、最大トルク340N・mとし、高速走行時の加速性能を向上。例えば、80km/hから100km/hへの加速時間を約15%短縮(*3)、最高速度も約10%向上している。

 

搭載するバッテリーは、エネルギー密度を約25%向上させ、容量を55%向上。また、日産リーフと同様にバッテリー容量は、8年16万キロ(*4)の保証が付帯する。

 

最大出力100kWの急速充電に対応し、従来の50kWで急速充電した場合に比べ充電時間が短縮される(*5)。

 

 

<ニッサン インテリジェント ドライビング>

 

「日産リーフe+」には、日産リーフと同様に「プロパイロット(*6)」と「プロパイロット パーキング」を設定。

 

「プロパイロット」は、高速道路などの自動車専用道路で、ドライバーが設定した車速(約30~100km/h)を上限に、先行車両との車間距離を一定に保つよう制御することに加え、車線中央を走行するようステアリング操作を支援。

 

「プロパイロット パーキング」は、ステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを駐車が完了するまで自動で制御する(日本と欧州市場向けモデルにのみ設定)。

 

また、日産リーフに搭載されるアクセルペダルの踏み加減の調整で発進、加速、減速、停止までをコントロールする「e-Pedal」の制御を車両重量の変化に合わせて最適化し、さらに後退時の制御を見直した。

 

先進安全技術に関しては、日産リーフと同様に「インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)」、「LDW(車線逸脱警報)」、「インテリジェント エマージェンシー ブレーキ」、「BSW(後側方車両検知警報)」、「RCTA(後退時車両検知警報)」、「インテリジェント アラウンド ビュー モニター(移動物検知機能付)」などが採用されている。

 

<ニッサン インテリジェント インテグレーション>

 

日産リーフのヒューマンマシンインターフェース(HMI)を通じて、他のクルマやコミュニティとつながる。

 

また、日産のコネクテッドサービス「NissanConnect」のスマートフォンアプリを使ってバッテリー残量の確認や充電開始のタイマーセット、最寄りの充電施設の検索やエアコン作動などが可能。

 

加えて、電気自動車(EV)とエネルギーシステムを統合し、EVを中心としたエコシステムの構築を目指す「Nissan Energy(ニッサン エナジー)」の取り組みのもと、移動の手段としてだけではないEVの新たな価値を創造する。

 

 

<デザイン>

 

外観デザインの変更は、フロントバンパー下部にブルーのリップスポイラー状のパーツの追加や充電ポートへの「e+」ロゴ等が主なものとなっている。

 

 

なお、今回の「日産リーフe+」の発表にあわせ、日本においては「日産リーフ」についても「踏み間違い衝突防止アシスト」と「LEDヘッドランプ」を全車標準装備とするなど仕様を向上。

 

「G」、「X」グレードではApple CarPlayTMに加え、新たに「Android Auto」へも対応し、さらに「X」グレードには16インチアルミホイールを標準装備とした。

 

また、「NissanConnect EV」アプリには、充電スポットの「満空情報表示」機能が追加される(同機能は2019年春採用予定)。

 

 

 

[日本での日産リーフの全国希望小売価格(消費税込み)] (単位:円)

 

<車名、駆動、原動機、バッテリー容量、グレード、価格>

– 日産リーフ、2WD、EM57、62kWh、e+ G、4,729,320
– 日産リーフ、2WD、EM57、62kWh、e+ X、4,162,320
– 日産リーフ、2WD、EM57、40kWh、G、3,999,240
– 日産リーフ、2WD、EM57、40kWh、X、3,661,200
– 日産リーフ、2WD、EM57、40kWh、S、3,243,240

 

 

*1:「日産リーフ」の航続距離(一充電走行距離)は、日本のWLTCモードで322km、JC08モードでは400km、米国EPA基準では150マイル。一充電走行距離は定められた試験条件での値で、使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)、整備状況(タイヤの空気圧等)、オプションの装着状況等に応じて値は異なる。

*2:「日産リーフ e+」の航続距離(一充電走行距離)は、日本のWLTCモードで458km、JC08モードでは570km、米国EPA基準では推定最大226マイル、欧州WLTP(combined range)では推定385km。一充電走行距離は定められた試験条件での値で、使用環境(気象、渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)、整備状況(タイヤの空気圧等)、オプションの装着状況等に応じて値は異なる。

*3:80km/hから120km/hへの加速時間は約13%短縮。

*4:正常な使用条件下において新車登録から8年間または160,000kmまでのどちらか早い方。

*5:バッテリー残量警告灯が点灯している状態から80%まで充電するのにかかる時間。バッテリー残量警告灯が点灯している状態から、リチウムイオンバッテリーを急速充電器で80%まで充電させるのに必要な時間は、バッテリーの温度や使用する急速充電器の種類など様々な要素によって異なる。クルマを長時間寒い場所に駐車している場合や、リチウムイオンバッテリーが高温または低温の場合には、急速充電器による充電にかかる時間が長くなる可能性がある。また、高出力急速充電器で「日産リーフe+」を充電した場合、バッテリーの充電受け入れ性との最適化やバッテリー保護のため、最大充電電力は70kW程度になる。

*6:米国名は「プロパイロット アシスト」。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。