埼玉工業大学(以下、埼工大)は、5月30日、私立大学初となる自動運転技術の全学的な研究組織として「自動運転技術開発センター」を設立することを発表。自動運転技術の実用化に向けた研究・開発を強化する。
新設する「自動運転技術開発センター」は、同学学長直轄の研究組織として設立されるもので、産学官連携による国内トップクラスの先進的な自動運転技術の研究・開発を目指す。
新センターには、新たに和田正義特任客員教授、大山航教授、山﨑隆治教授、服部聖彦准教授等、ロボットやAI(人工知能)等関連分野を専門とする研究者も参画し、工学部情報システム学科教授 渡部大志氏がセンター長に就任し活動を統括する。
同センターでは、主に
- 自動運転機能を持つ福祉車両の開発
- 先端AI技術を活用した自動運転技術の研究
- 自動運転を題材にした実践的なAI教育
などの課題に取り組む予定で、加えて自動運転バスの開発にも着手する。
埼工大は、かねてより自動運転の研究に注力しており、2016年に学内で次世代自動車プロジェクトチームが発足。
2017年10月にはSIP(内閣府が主宰する戦略的イノベーション創造プログラム)の自動走行システム/大規模実証実験へ私立大学として唯一参加し、同年12月より大学がある深谷市でレベル3の公道実証実験も行っている。
また、2018年6月には、大学発の自動運転ベンチャー企業であるフィールドオートを、自動運転制御ソフトウェアなどを手掛けるティアフォーからの出資を受け設立。自動運転車のオペレーション補助やシステム監視業務などを数多く担当している。
新たな研究機関の設立で、同学の自動運転技術開発がどう促進していくかが注目される。