【製品の特長詳細】
1,自己診断機能により機能安全に必要な信頼性を向上
機能安全において、より高い安全性要求レベル(ASIL)をクリアするためには、電源監視機能自身の潜在的故障(隠れた故障)を検出する必要がある。
例えば、過電圧監視などの監視機能が異常を検出できないときに故障した場合、故障を知ることができない隠れた故障となり、この状態は異常を検出できない危険な状態となる。
そのため、BD39040MUF-Cは、独自の回路技術により業界で初めて電源監視ICに自己診断機能を内蔵したことで、仮に潜在的故障がある場合に、事前に通知することが可能。また、通常動作時においても安全性を向上させるために、基準電圧回路、発振器回路を多重化し、常時相互監視させるシステムを採用している。
2,既存の電源システムに柔軟に対応
BD39040MUF-Cは、既存の電源システムに機能安全対応の要求がある場合に、電源シーケンスを変更せずにそのまま外付けするだけで、簡単に機能安全をサポートすることができる。
また、ECU向けの周波数監視(ウォッチドッグタイマ)は、外付け抵抗によって監視周波数の変更が可能で、監視の有効タイミングON/OFFも自由に設定することが可能。
さらに、小型化が求められるADAS系アプリケーションに最適な3mm角の小型パッケージ製品となっている。
これらにより、今後機能安全の需要が多くなるADASや自動運転など、小型化が求められる安全運転支援モジュールに柔軟に対応する。
3,車載電源とECUが必要とする多彩な監視機能を内蔵
BD39040MUF-Cには、電源が必要とする過電圧監視機能や減電圧監視機能(パワーグッド機能)、ECUが必要とする周波数監視(ウォッチドッグタイマ)やリセット機能など、豊富な監視機能が組み込まれており、幅広い視点から機能安全の構築をサポートする。
その中で、ウォッチドッグタイマには、故障検出の感度を向上させるために、周波数が範囲内に入っていることを監視できるWindowタイプを採用しており、高精度の監視を実現する。
ローム公式ホームページより抜粋
【アプリケーション例】
◇ADASや自動運転のセンサ、カメラ、レーダー
◇エンジンコントロールユニット
◇電動パワーステアリング◇ダッシュボードのクラスター、LCDパネル
◇インフォテインメント
◇ランプ
などに搭載され、ASIL-B以上の機能安全対応を必要とする電源システム
【新製品の機能概要】
◇入力電圧範囲: 2.7V~5.5V
◇自己診断機能(BIST)内蔵
◇リセット機能内蔵(過電圧監視機能、減電圧監視機能)
◇電圧監視機能4ch内蔵(過電圧監視機能、減電圧監視機能)
◇基準電圧相互監視機能内蔵
◇発振周波数相互監視機能内蔵
◇Windowタイプウォッチドッグタイマ(WDT)内蔵
(外付け抵抗で監視時間を設定可能、WDT有効タイミングをON/OFF設定可能)
WDTの入力信号の天絡検知、地絡検知をWDOUT端子で検出可能
◇AEC-Q100対応(Grade 1)