ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は、6月10日、上海フォルクスワーゲンと中国・上海市安亭にオートモーティブ・エレクトロニクス共同研究所を設立したことを発表。
今後、中国の自動車市場に向けた次世代のデジタルコクピットや車載制御システムをはじめとする最新の車載用アプリケーションの研究開発を強化する。
上海フォルクスワーゲンは、1984年に設立された独フォルクスワーゲングループと中国自動車メーカーである上海汽車集団との合弁会社。2030年までの期限付きで、フォルクスワーゲン及びシュコダ・ブランドの車両製造などを行っている。
また、国内大手半導体メーカーであるルネサスは、自動車分野においては特に高性能マイコンやSoC(System on Chip)、車載ソフトウェアなどを得意とする企業。
今回の共同研究所は、そういった同社の知見と上海フォルクスワーゲンの研究開発力を結集するためのもの。
これにより、上海フォルクスワーゲンの次世代車載電子プラットフォーム開発に向けて、ソフトウェアモジュール開発やシステム統合の実現を支援し、中国の自動車市場の要求に応えていくことを目的としている。
ルネサス執行役員およびルネサス エレクトロニクス(中国)有限公司 董事長 真岡 朋光氏(写真右)のコメント。
「私たちは、中国市場でのビジネスを強化し、自動車の設計にさらなる革新をもたらすため、上海フォルクスワーゲンとお互いの専門分野を組み合わせて協力できることを嬉しく思います。この共同研究所により、中国の自動車産業のための新しい技術革新を推進し、最先端の技術を追求してまいります。」
上海フォルクスワーゲンExecutive Director呉 慶文氏(ウ・チンウェン)氏(写真左)のコメント。
「共同研究所の新設により、ルネサスと一層、連携を強化できると期待しています。ボディ制御などの分野に加え、デジタルコックピットやスマートコネクティビティなどの新しい分野での緊密なコラボレーションを通して、私たちは市場をリードするポジションを獲得できるよう、ハードウェアとソフトウェアのプラットフォーム開発を目指します。」
なお、同研究所は、中国現地時間の2019年4月15日に設立、既に活動を開始している。