飛騨市と日産自動車(以下、日産)、岐阜日産自動車は4月26日、災害時におけるEV(電気自動車)からの電力供給に関する、「災害連携協定」を締結したと発表した。
当協定は、「飛騨市は、大規模な地震災害や風水害、その他の災害を要因とする大規模停電が発生した際に、飛騨市指定の避難所等において、岐阜日産自動車より貸与されるEV『日産リーフ』の電力を電力源として活用することで、避難所の円滑な運営を行い、市民の生命や身体の安全を守る」というもの。
なお、「災害連携協定」の概要は以下の通り。
【協定の概要】
・日産自動車、および、岐阜日産自動車は、飛騨市で災害発生を起因とする停電が発生した際、市が指定する避難所(飛騨市神岡町公民館や飛騨市古川町公民館等)に、岐阜日産自動車の店舗に配備している電気自動車(EV)「日産リーフ」を無償で貸与する
・飛騨市、日産自動車、岐阜日産自動車の協力により電気自動車(EV)からの給電を行うことで、災害時においても継続して電力が供給できる体制を整え、避難所の円滑な運営を図り、市民の生命及び身体の安全を守る
今回、当協定が結ばれた背景には、飛騨市が「いつまでもあんきに暮らせる飛騨市づくり」を重点的に取り組む施策として掲げており、災害時にも市民が安心・安全に生活ができるように防災体制の整備を推進していることが挙げられる。
また、日産は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、2018年5月に日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を発表。その活動を牽引するリーダーとして、多くのパートナーと共に、EV普及を通じた社会の変革に積極的に取り組んでいる。
同社にとって今回の飛騨市との「災害連携協定」も、このブルー・スイッチ活動に基づくもので、東海地域では初の防災協定締結となる。
日産は、今回の協定締結に関し、
「今後も『ブルー・スイッチ』の推進に加え、EVのグローバルリーダーとして、電気自動車というクルマの販売にとどまらず、EVがもたらす豊かな生活の実現、そしてEVが成し得る社会変革のために、EVの生み出す新たな価値を世界に発信し、よりよい社会づくりに貢献して参ります」
と発表している。