三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)は12月15日、アラブ首長国連邦(UAE)市場で初めて欧州排出ガス規制「ユーロV」に準拠する小型トラックとして、同国向けの新型「キャンター」の発売記念イベントを開催し、その販売を開始すると発表した。
UAE向けの新型「キャンター」には、車両総重量(5.7-8.55t)、キャブ仕様やアクスル形状などに幅広い選択肢を用意。初搭載される「4P10」型エンジンは、燃費性能と環境性能を改善(※1)し、窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の排出を抑制することで、欧州排出ガス規制「ユーロIV」相当の現地水準を超える「ユーロV」に準拠。
また、運転席と助手席のエアバッグに加え、ABS (アンチロック・ブレーキ・システム)、EBD (電子制御ブレーキシステム)、BOS (ブレーキ・オーバーライド・システム)など、数多くの新しい安全機能を標準装備している。
キャンターは、1983年からMFTBCの川崎工場から完成車としてUAE市場に輸出・販売され、以来、小型部門においてトップシェアを維持。
現地販売代理店である「Al Habtoorグループ」傘下の「Al Habtoor Motors (本社:アラブ首長国連邦/以下、AHM)」が、輸入・販売を統括する現在も、インド製UAE向け中・大型トラックやバス(※2)を含めた様々な現地ラインアップの中で、常に販売数トップの座を占めていると云う。
MFTBCは、UAEを含む中東・北アフリカ地域内では、政府の安定したインフラ投資が建設部門の継続的成長を引き出すことを見込み、キャンターへの高い需要が継続すると想定。新型キャンターの販売を通じて、成長市場の顧客にさらなる価値を供給していくとしている。
※1:UAE向け「キャンター」の旧モデルと比較。
※2:ダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズ社(本社:インド)との協同でインドのチェンナイ工場で生産。