コニカミノルタは、6月12日、自動車外観検査市場における有力企業であるスペインのEines Systems社を買収したことを発表。成長戦略の一環として掲げている、自動車領域での外観計測事業を始めとする検査自動化事業の立ち上げの加速を図る。
同社は、現在、主軸のカメラ事業を通じて培った光学技術をベースに、生産現場における光源色計測と物体色計測の分野で高精度な計測製品・ソリューションを提供。
特に世界のディスプレイ画質検査ソリューション市場ではシェアが50%を超えており(同社推計)、同市場におけるマーケットリーダー的ポジションを確立している。
また、自動車領域においても、自動車の内装・外装の色計測等に関する品質管理分野で大きな顧客基盤を持っている。
今回のEines Systems社の買収は、そういった事業基板の拡大に加え、成長戦略の一環として、既存顧客の検査自動化ニーズに応える技術・製品開発を促進するものだ。
Eines Systems社は、自動車生産工程における品質検査の自動化システム、ソリューション提供を主力事業とするテクノロジー企業で、グローバルな顧客基盤を保有し、顧客密着型のアジャイルな開発を強みとしている。
また、自動車業界の外観検査の様々な工程では目視検査に依存しているところが多く、品質向上・安定化、省人化が課題となっているが、その課題を解決すべく、Eines Systems社は、近年、自動車塗装外観検査システムを開発し、欧州の顧客への導入を実施、さらに他地域への展開を予定している。
コニカミノルタは、今回の買収により、Eines Systems社が持つこのようなノウハウなどを活用しつつ、前述の通り、同社が成長戦略のひとつとする自動車領域での外観計測事業を始めとする検査自動化事業の立ち上げを早める方針。
なお、買収手続きは、2019年5月31日に完了している。