RANGE ROVER(レンジローバー)は11月28日(アラブ首長国連邦ドバイ発)、同ブランド初のEVとなる「RANGE ROVER ELECTRIC」プロトタイプ車両の国際テスト画像と動画を公開した。
現在、同両の開発過程は佳境を迎え、今はアラブ首長国連邦に於ける灼熱世界での砂漠テストが行われている。先は気温50℃、湿度90%という過酷な環境下で熱管理システムの検証が行われた。
その結果、「RANGE ROVER ELECTRIC」は、期待を上回るパフォーマンスを発揮。あらゆる限界を突破し、長時間に亘る集中的な走行環境下に於いても強靱な耐熱性能が実証されたという。
その様子についてプロダクト・エンジニアリング担当のエグゼクティブ・ディレクターを務めるトーマス・ミュラー氏は、「暑い気候は、バッテリー電気自動車(BEV)にとって最も困難な環境のひとつと言えます。というのは車内を冷却すると同時に、バッテリー性能を最適化する必要があるからです。併せて砂地を走行する際には、低速トルクをコントロールする必要があります。
そこで、私たちが特別に開発・搭載したトラクションコントロールと熱管理システムが連携して機能し、電力供給に影響しないように拝領しています。そんな厳しい気候下で、100メートルもの高さに相当する細かい砂丘の上り下りを繰り返し走行し、内燃機関(ICE)と同等のパフォーマンスを発揮することが証明されました。また、場合によっては新機能の導入の成果もあって、それらを上回ることさえあります。
そもそもRANGE ROVER ELECTRICは、50年以上にわたる先駆的なイノベーションの積み重ねににより、あらゆる地形で落ち着きと快適さを提供することができる世界でも極めて希有なクルマです。そんなどこへでも行ける堅牢性と耐久性をEV時代でも持ち合わせていることをあ証明しています。
バランスの取れた重量配分と高度なサスペンションシステムによって、砂地に於いても自在なコントロールと安定性を維持。妥協のないトラクションシステムは、どんな砂丘であっても、瞬時にトルクを発生させ、すばやい加速、応答性、洗練された走行を可能にします。
そんな時に新搭載されたインテリジェント・トルクマネジメントシステムは、ホイールのスリップ管理タスクを各電動駆動制御ユニットに直接分配し、各ホイールのトルク反応時間を約100ミリ秒からわずか1ミリ秒に短縮します。その結果、細かい砂の上を走行する際のトラクションコントロールが向上しました。
そうした能力を裏付ける今テストに於ける象徴的な事例では、シャルジャのアル・バダイヤー砂漠の中心ににあるビッグ・レッドの存在があります。
この砂丘はサフラン色の砂丘のなかにそびえ立っており、高さ300フィートの自然の砂丘は、ドバイ最大規模の砂漠のヒルクライムであり、すべてのRANGE ROVER車両は次のテスト段階に進む前に、パフォーマンスを落とさずに5回登り切ることを課しています。そこでRANGE ROVER ELECTRICは見事にこの挑戦を成功させました。
RANGE ROVER ELECTRICは、このような重要な開発段階を優れた結果とともに乗り越えてきました。2025年の予約受付開始に向けて、RANGE ROVERのラグジュアリーの本質を磨き上げ、作り上げるための準備を続けています」と語っている。
▷RANGE ROVER ELECTRIC-PROTOTYPE, TEST SESSION
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