分析・計測機器大手の堀場製作所(以下、ホリバ)は、「人とくるまのテクノロジー展2019横浜(5月22日~5月24日・パシフィコ横浜)」に出展し、滋賀県大津市に建設中の燃料電池・二次電池の評価設備を、1/40スケールモデルで公開。当設備で実現する同社の電動化車両開発ソリューションを紹介した。
電動化車両の開発を総合支援
近年、自動車業界で大きな話題となっている車両の電動化。
特に、最近は100%電気で動くBEV(Battery Electric Vehicle)、ハイブリッド車両のHEV(Hybrid Electric Vehicle)、プラグインハイブリッドのPHEV/PHV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle/Plug-in Hybrid)、水素を使う燃料電池車FCEV/FCV(Fuel Cell Electric Vehicle/Fuel Cell Vehicle)など、様々な電動化車両があり、これらを総称し「xEV」という言葉も生まれている。
そのような背景の中、ホリバでは、長年培ってきた最先端の計測技術と車両開発支援技術に、燃料電池や二次電池の評価技術を新たに加えることで、電力源から駆動系、車両全体まで、トータルなエネルギー効率の向上に対するソリューションの提案を行う戦略を掲げている。
そして、そのソリューションの要となるのが、今回紹介された燃料電池・二次電池の評価設備だ。
これは、同社の開発・生産拠点「HORIBA BIWAKO E-HARBOR(ホリバ・ビワコ・イーハーバー)」に増設するもの。
滋賀県大津市の琵琶湖湖西に建設され、2016年から稼働する同拠点には、従来からエンジン試験や車両試験、xEVなどのパワートレイン試験やE-モーター試験などが行える「E-LAB」があり、車両に関する様々な試験を行うことが可能だ。
そのE-LABに、建設中のバッテリーに関わる評価設備が追加されれば、各ラボ間の試験データなどをつなぎ合わせることで、電動化車両の総合評価が一箇所でできる国内随一の設備となる。
特に、近年の車両開発では、実走行試験だけでなく、効率化やコスト面から試験設備やPC上で行うモデルベース開発も重要視されており、同社では今回の新設備により、そのニーズに幅広く対応することが可能となる。