本田技研工業は11月17日、新型SUV「ZR-V (ゼットアールブイ)」を2023年4月21日に発売する。車両の開発コンセプトは「異彩解放」。ドライバーがクルマを自在に操り、自分らしさを解放して新たな行動を起こせるクルマという想いを込めた。
ZR-Vは、同社がSUVならではのコア価値と見立てる「実用性」に、最新の安全装備と衝突安全性能で生まれる「信頼感」を付与。存在感あるデザインに、快適な走りを融合させる事を目指して開発したという。
車両の主な特長は、エクステリアではフロントからリアに掛けてボリューム感豊かで滑らかな面が特徴のプロポーションとした。特にフロントは、周囲の形状と連続性を持たせたバーチカル(垂直)グリルと、横長でシャープなヘッドライトにより、上質さと凛々しさを表現しているとした。
対してリアビューは、ボディの下まわりにボリュームを持たせつつ、上に向かってなめらかに絞り込む事でワイドトレッドを強調した造形にしているという。
インテリアは、左右に伸びやかに広がるインストルメントパネルを採用。運転席と助手席の間に配置したハイデッキセンターコンソールにより、全ての乗員に適度なパーソナル感を提供する配慮を行った。
またヒールポイントからヒップポイントの高低差を小さくする事により、クルマとの一体感を高めたドライビングポジションとするなど、運転のし易さに繫がる工夫を随所に施した。
また荷室空間は限りなくフラット化、多彩な収納スペースを用意して多様な利用者ニーズに応えられるユーティリティー性を確保。パワーテールゲートも全タイプ標準装備とした。
ドライビングフィールでは、ドライバーの意思がそのままクルマの挙動に直結しているような一体感のある走りを目指した。そのために不要なクルマの動きやノイズを徹底的に抑え、路面を常に捉える高い接地感を提供する事で安心感を醸成したという。
パワーユニットはハイブリッドモデルに、2.0L直噴エンジンと2モーター内蔵電気式CVTの「スポーツe:HEV」をSUV車両に初搭載。ハードと制御ソフトの両面で進化させる事により静粛性を向上させると共に、V6 3.0Lエンジンに匹敵するモーターならではの力強い加速を実現した。
ガソリンモデルには、1.5L直噴VTEC TURBOエンジン+CVTを採用。こちらも2.4Lエンジンに匹敵する低速トルクがもたらす力強い加速とニアな出力特性の表現に留意した。
これらハイブリッドモデルも、ガソリンモデルも、リアルタイムAWDを全タイプに設定。総じて後輪駆動力を増大させた事で積雪した坂道発進時で安心感のある加速感を醸成した。
安心・安全領域では、安全運転支援システムのホンダ センシングを搭載。フロントワイドビューカメラに高速画像処理チップを搭載した事で前方対象物の検知精度を高めた。
加えて前後バンパーに4カ所ずつ設けたソナーセンサーで、近距離の外壁やガラスなどを高い精度で検知。踏み間違いなどによる誤発進の抑制や衝突を回避する。更にリアバンパーに内蔵したレーダーで、車両の後側方25m以内に接近する車両を検知、斜め後ろにいるクルマの存在をドアミラーのインジケーターで知らせるブラインドスポットインフォメーションを標準装備している。
車両価格は、2,949,100円から4,119,500円。ボディカラーは、プレミアムクリスタルガーネット・メタリック、ノルディックフォレスト・パール、プラチナホワイト・パール、スーパープラチナグレー・メタリック、クリスタルブラック・パール、プレミアムクリスタルブルー・メタリック、ミッドナイトブルービーム・メタリックの7色となっている。