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2021年5月26日【新型車】

ホンダ、「ホンダジェット・エリートS」を発表

NEXT MOBILITY編集部

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ホンダの航空機事業子会社であるホンダ・エアクラフト・カンパニー(Honda Aircraft Company/以下、HACI)は、5月26日開催のオンライン発表会「Innovation Continues: Elite S」で、最新型の小型ビジネスジェット機「ホンダジェット・エリートS(HondaJet Elite S)」を発表した。

ホンダ+ホンダジェット・ロゴ

ホンダジェット・エリートSでは、運用性能をさらに拡充すると共に、操縦性も向上。機体の最大離陸重量を200ポンド(約91kg)増加させ、より多くの荷物を搭載するか、燃料搭載量を増やして航続距離を最大120ノーティカルマイル(約222km)(※1)まで伸ばせるようになった。

 

また、アビオニクスシステムがアップグレードされ、無線通信をテキストメッセージで行うFAA Data CommとACARS(※2)、およびパイロットの地上操縦時の負荷を軽減するASASシステムが導入された。

 

外観デザインでは、新たに3色(ガンメタル、ラックスゴールド、ディープシーブルー)が追加された他、ロゴ・マークには赤で“S”の文字を追加、カラー選択に応じて色のカスタマイズもできるようになった。

 

※1:積載重量(ペイロード)が650ポンド以上に達した場合、航続距離を延ばすことが可能。

※2:オプション。

 

スペシャルコンセプトデザインのホンダジェット・エリートS

スペシャルコンセプトデザインのホンダジェット・エリートS

 

[ホンダジェット・エリートSの主な改良点]

① 最大離陸重量を200ポンド(約91kg)増加

 

・より多くの積載物(ペイロード、または実際に搭載する旅客や貨物の重量)の搭載、あるいは搭載燃料の制限を緩和することで航続距離を最大120ノーティカルマイル(約222km)に延長。

 

② 重量及び重心移動範囲(Weight & Balance Envelope)の拡大

・安全に飛行するために設けられた重心位置移動許容範囲を拡大することで、積載物の重量の分配における制限も緩和。

 

③ アビオニクスソフトウェアのアップグレード

ホンダジェットのアビオニクスをベースに、新たな先進的機能を導入。管制官とパイロット間の連絡を、文字ベースのメッセージによるデジタル通信とすることで、正確かつ迅速な通信を可能とし、パイロットの負荷を軽減するほか、機体運用の安全性を向上。

 

・FAA Data Comm: 米国内で提供されている、データ・リンク(デジタル通信)を使用した出発管制承認に係る一連の機上通信システム。従来の音声コマンドをテキストベースのメッセージングに置き換えることで、コミュニケーションの明瞭性と効率性を向上。

 

・ACARS(Automatic Communications Addressing and Reporting System):VHF通信や衛星通信を用い、出発地・目的地、便名、天候、および搭載燃料など運航に必要な情報を航空機と地上間で自動的に送受信する通信システム。

 

・COM3: データ・リンク不使用時に第3のVHF無線チャンネルとして使用する通信手段。FAA Data CommとACARSを選択することで付属される機能。

 

④ ASASシステム

・ASAS(Advanced Steering Augmentation System)システムの導入により、特定の天候条件下での運用性能を高め、パイロットの負荷を軽減するほか、機体運用の安全性をさらに向上。

 

⑤ 機体カラーに新たな特別色を追加

・ガンメタル(Gunmetal)/ラックスゴールド(Luxe Gold)/ディープシーブルー(Deep Sea Blue)の3色を追加。

 

・ロゴに、赤の“S”の文字を追加し、エクステリアカラーの選択に応じて色をカスタマイズできるオプションを追加。

 

 

ホンダジェット・エリートSの発表に際して、ホンダ・エアクラフト・カンパニー取締役社長の藤野道格氏は、以下のように述べている。

 

「2018年のホンダジェット・エリート販売開始以来、同クラスの小型ビジネスジェット機を上回る性能と効率性をお客様に提供してきました。ホンダジェット・エリートSへのアップグレードにより、さらなる価値をお客様にお届けします。新しいエリートSがもたらす革新、設計、および最先端のエンジニアリングにより、今後もビジネス航空業界において、新たなスタンダードを確立してまいります」。

 

[会社概要]

– 会社名:ホンダ エアクラフト カンパニー(Honda Aircraft Company,LLC)

– 設立:2006年8月
– 出資形態:American Honda Motor Co., Inc. 100%出資
– 代表者:取締役社長 藤野 道格(ふじの みちまさ)
– 所在地:米国ノースカロライナ州グリーンズボロ市

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。