VTホールディングスは12月9日、傘下の英国Caterham EVo Limited(ケータハム、本社:英国ケント州ダートフォード)が量産・市販化に向けて開発を進めている新型EVスポーツクーペ・プロジェクト(プロジェクトV)の試作車にXing Mobility Inc. (シン・モビリティー、本社:台湾 桃園市) が開発した最先端の車載バッテリー冷却技術の液浸冷却バッテリーパックを採用することを明らかにした。
ケータハムは、2023年7月に英国グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで「プロジェクトV」のコンセプトカーを世界初公開。日本でも2024年1月に東京オートサロンで出展した。この「プロジェクトV」は、Light-weight、Simple、Fun-to-Driveというケータハムのドライビングプレジャーを最重視するDNAを受け継ぐEVスポーツクーペとなっている。
ケータハムは現在、量産・市販化に向けて東京アールアンドデー、ヤマハ発動機を筆頭とする開発パートナー各社と共に2025年の完成を目標にプロトタイプ車両の開発・製作を進めている。
そうしたなかで本年10月に発表したヤマハ発動機によるeアクスルの供給に続き、今回、同じくEV主要コンポーネントであるバッテリーが決定した。なお現在もプロジェクトは鋭意推進中であり、2025年1月開催の東京オートサロンで「プロジェクトV」は再び出展される予定としている。
なおシン・モビリティーが開発した液浸冷却バッテリー〝IMMERSIO™ Cell-to-Pack (CTP)〟は、優れた放熱性、安全性、高エネルギー密度を誇るバッテリーパックだ。これはバッテリーセルを誘電性の液体に浸す液浸冷却技術で、迅速かつ均一な放熱で高い安全性を誇り、最大200Wh/kgというトップクラスのエネルギー密度を実現するという。
シン・モビリティーは、2015年に設立された台湾に生産工場を持つバッテリーパックメーカーであり、液浸冷却バッテリー技術における世界的な先進企業。日本では、エッチ・ケー・エス(本社:静岡県富士宮市)とEV事業に於ける戦略的協業が発表されている。