英・LEVC(LONDON EV COMPANY、ロンドンEVカンパニー)は、9月3日、同社製の電動タクシーTXを英国ハンプトン・コート宮殿で8月31日から9月2日まで開催されたクラシックカーの祭典「コンクール・オブ・エレガンス2018」に出展し、宮殿内でVIP送迎等のサービスを実施したことを発表した。
LEVCは、イギリスで有名なタクシー「ブラックキャブ」を70年以上生産してきたロンドンタクシー・カンパニーが前身。現在は中国の吉利汽車(ジーリー)の傘下にあり、グループ内には現在、ボルボやロータスも名を連ねている。
同社が生産するTXは、「ハックニーキャリッジ」と呼ばれる伝統のデザインを持つ「ブラックキャブ」をEV化したもの。
ロンドン交通局(Transport for London)が定める「タクシー&プライベートハイヤー規則(Taxi & private hire regulations)」により、2018年1月1日から新規登録される全てのタクシーに課せられる厳しい排ガス規制に対応するために開発した車両だ。
ちなみに、英国は2040年までにガソリン車やディーゼル車を販売禁止する方針を出していることもあり、TXはそういった動きに早い時期から対応したモデルだといえる。
同社独自のeCITYテクノロジーを導入したパワートレインは、電動モーターで駆動し、ボルボ製エンジンでバッテリー充電を行うハイブリッドシステムを採用。
先進のバッテリーマネジメントシステムの採用等により、377マイル(約606キロ)もの航続距離を実現している。
また、6人乗りのゆったりとした室内は低振動・低騒音を実現し、高級感が高いラグジュアリーなインテリアを実現。携帯電話の充電ポイントやWi-fiも装備し、利用客や乗員の利便性にも考慮している。
TXが出展された「コンクール・オブ・エレガンス2018」は、毎年1万3000人の自動車愛好家が集まるクラシックカーのショーだ。
開催期間中は、前述の通り、ショーに来場した特別ゲストやVIP向けのシャトルサービスを提供し、プレミアムな乗り心地をアピール。
また、開場内での車両展示スペースでは、ヒストリカルなスタイルとゼロエミッション性が注目を浴びていた。