自動車部品メーカーのボッシュは、「CEATEC JAPAN 2018」(10月16日〜10月19日・幕張メッセ)にて、実際に走行しているクラウド接続した自動車から、部品等の作動等に関するデータを収集し、精査、可視化するためのデータ管理ソリューション「ボッシュIoTデータマネジメント」を出展した。
これは、コネクティッドカーの普及により、集積される膨大なデータを適切に管理し、ビッグデータをもとにした部品等の開発に貢献するためのソリューションだ。
例えば、同社が提供しているHEVやEVで制動エネルギーの回生等を行う電動ブレーキブースターの場合。
ブースターを装着したクラウド接続の各車両から、実際にドライバーが行ったブレーキ回数やブースター作動状態といったユーザーの使用状況データを自動車メーカーのデータセンターで収集した後、ボッシュへ転送。
それら膨大なビッグデータを可視化し、部品の性能等が実際のユーザーが使用しているものとマッチしているか否かを精査することが可能。
実際に、このソリューションを導入している北米某メーカーでは、ブースターがユーザーの使用に対しオーバースペックだったため、適度な性能にアップデートしたという実例もあるという。
また、このソリューションは、2019年末頃から北米や欧州の自動車メーカーで導入開始が予定されている、車両制御ソフトウェアの無線によるアップデートにも貢献することが予想される。
これは、PCやスマートフォンのソフトウェア等ではすでに当たり前となっていることを、自動車でも導入しようという動きだ。
実現すれば、クラウドで収集した実際の車両走行データをボッシュが提供するIOTソリューションで可視化し精査し、各部品のスペックがよりユーザー使用に適合するような制御ソフトウェアに変更。
それらをクラウドで該当する各車両へ配信することで、受信した車両は部品を交換することなく、制御ソフトウェアのアップデートにより、常に最新で最適な車両性能にすることが可能となる。