──まずは、改めて「eAxle」の主な特徴を教えて下さい。
清田 (写真下の)右上がインバータで左上がモータ、下がトランスミッションのギアボックスで、これら3つのコンポーネントを一つにしたのが「eAxle」です。
メリットは、コンパクトで低コスト、エネルギー効率が高いことです。
インバータとモータは、バスバーという銅製の板で接続するため、別々のコンポーネントを搭載する場合に通常使うハーネスが不要です。
ハーネスは、それ自体の価格が高く、また配線レイアウトに制約が多いため、モータやインバータの搭載位置にあまり自由度がないといった問題があります。
対する「eAxle」は、ユニット自体がコンパクトな上にハーネスがないため、搭載箇所の自由度がかなり高く、コスト的にも非常にリーズナブルです。
また、通常はモータとインバータそれぞれに装備する冷却回路も、「eAxle」ではインバータからモータまで、ひとつのラインで冷却することが可能。この点も、ユニット全体のコンパクト化に貢献しています。
加えて、バッテリーからの電力をインバータからモータ、ギアボックスまで効率良く伝えるため、最高で94%ものエネルギー効率を実現します。通常のエンジン車が最高でも40%程度ですから、かなりの高効率であることが分かって頂けると思います。