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2019年3月28日【トピックス】

新型軽自動車「日産デイズ」発売

松下次男

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日産が一から開発した初めての軽

 

 日産自動車は3月28日、軽自動車「日産デイズ」を6年ぶりにフルモデルチェンジし、同日から発売を開始した。
新型デイズは日産がベースから開発した初めての軽自動車であり、プロパイロットなどの自動運転機能を軽自動車に初搭載。日本市場を担当する星野朝子専務執行役員は横浜の日産本社で開いた新車発表会で、こうした特徴を捉え「軽自動車も自動運転時代が幕開けした。間違いなく、すごい軽自動車だ」と表現した。月販目標は8000台。

 

 

 新型デイズは日産と三菱自動車の軽企画合弁会社NMKVのマネジメントのもと、日産が企画、開発し、パワートレイン、プラットフォームそれぞれを一新した。デザインは、街中でパッと目を引くダイナミックでスタイリッシュなスポーティモデルの「ハイウェイスター」とスタンダードモデルの標準車」の2タイプを用意する。

 

 パワートレインには新型エンジン、新型自動変速機(CVT)に加え、新たにリチウムイオンバッテリーを採用した「スマートシンプルハイブリッド」を搭載。これにより動力性能が大幅に向上し、発進や追い越し時の加速がよりスムーズに発揮できるようになった。

 

 

 新開発したプラットフォームは全長を旧型に比べて65ミリメートル拡大。これにより「広いキャビンスペース」「広いラゲッジペース」を両立。とくに後席スペースは70ミリメートル拡大し、小型車クラス並みのスペースを確保した。

 

 加えて、新型デイズの大きな特徴が自動運転技術をはじめとした先進技術を数多く採用したことだ。

 

 

軽自動車初のプロパイロット搭載

 

 その一つがセレナやリーフ、エクストレイルなどに搭載されている車間距離や操舵を制御するプロパイロットを一部グレードに軽自動車として初めて採用。これによりドライバーが負担を感じる高速道路での渋滞走行や長時間の巡航走行時のストレスを軽減し、ロングドライブを身近で、気軽なものにしてくれる。

 

 

 万一の危険時でも安心して運転ができる先進事故自動通報システムSOSコール(ヘルプネット)も軽自動車として初めて設定した。SOSコールは交通事故や急病などの緊急時や事故の危険がある時に、専門のオペレーターへのデータ通信と音声通話ができ、通報は2種類ある。
交通事故などでエアバッグが作動した際に自動的に通報するものと、SOSコールスイッチによる手動通話があり、通報後は専門のオペレーターが車両からの情報をもとに、消防指令センターや警察への連絡、緊急車両の手配などをサポートしてくれる。

 

 

 さらに衝突回避および被害軽減をサポートするインテリジェント・エマージェンシーブレーキを全車に搭載するほか、走行車線を逸脱しそうな場合に警報でドライバーの注意を喚起する「LDW(車線逸脱警報)」と車線内に戻す方向に力を短時間に発生させ、ドライバーがクルマを車線内に戻す操作を支援する「インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)」を日産の軽自動車に初めて採用。アクセルとブレーキの「踏み間違い衝突防止アシスト」、「ハイビームアシスト」などの先進技術を備える。

 

 

 このように進化した日産の軽自動車。星野専務執行役員は今や市場の4割を占める軽自動車の中で、単に「燃費が良く、使い勝手が良いだけでなく、より安全、より便利、より快適性を備えたクルマとして登場した」と述べるとともに、ゲームチェンジャーとして「軽市場を変革する」と意気込みをみせていた。希望小売価格(消費税込み)は127万3320円~177万8760円。( 佃モビリティ総研・松下 次男 )

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。