全国規模でタクシーのシェアサービスを展開するNearMe(ニアミー)と、熊本県・(公社)熊本県観光連盟とで運営する観光タクシー「阿蘇らくらくWebタクシー」は、去る2月15日から実証スタイルでの運行を行ってきた。
その観光タクシー運行に関して今回、新たに〝阿蘇くまもと空港〟を新発着地として追加・エリア拡大すると共に実証期間も9月30日まで延長する。併せて熊本国際空港の協力を得て、空港内に観光タクシー専用の乗り場も追加される。
阿蘇くまもと空港内『阿蘇らくらくWebタクシー』の専用乗り場
NearMeらが、上記の実証エリア拡大に併せて実証期間の延長も決めた理由には、熊本県・(公社)熊本県観光連盟が、2021年度から阿蘇エリアをモデル地域に「熊本型観光MaaS」と題した地域活性化に精力的に取り組んできた背景がある。
そもそも、この「阿蘇らくらくWebタクシー」は、マイカーやレンタカーの用意がない観光客に対して、阿蘇の観光スポットへ自由かつ快適に尋ねられる仕組みを提供するべく発案されたもの。
そこで先の2月15日から両者によって実証運行を開始したところ、阿蘇エリアのタクシー検索+予約+支払いをスマホひとつで完結できるサービスとしていたことから、同エリア初の観光タクシーとして高評価を獲得。実証サービスの導入以降、外国人利用が4割を超えてインバウンド需要を含めた観光手段として大きく躍進した。
従って今後は、周遊範囲を阿蘇エリア内のみとせず、阿蘇エリアから外れた西側の〝阿蘇くまもと空港〟も新たな発着点に加えて、観光サービスとして更なる利便性向上を目指す。
阿蘇らくらくWebタクシーの概要は以下の通り
– サービス名称:阿蘇らくらくWebタクシー
– 運行期間:2024年9月30日(月)まで
※当初の2024年3月31日までを延長
– 運行時間:7:00~20:00
– 運行エリア:阿蘇市・南小国町・小国町・産山村・高森町・南阿蘇村・西原村+(エリア拡大)阿蘇くまもと空港
– 運行事業者と台数:阿蘇エリア内のタクシー事業者6社約40台 ※2024年3月現在
– 予約/乗車方法:
(1)乗車3時間前までに専用サイト(下記)から申し込み。
(2)申し込みから24時間以内(当日予約場合1時間以内)に予約確定の可否をメールまたはアプリ通知で回答。
(3)乗車前にタクシー会社・車両情報をメールまたはアプリ通知。
(4)乗車時刻になったら、タクシーへ乗車。
– 料金:
移動距離に応じた変動料金(タクシー運賃と同程度)
– 決済方法:クレジットカード自動決済
– 専用サイト:
https://campaign.nearme.jp/poc-kumamoto-aso(日本語)
https://campaign.nearme.jp/poc-kumamoto-aso/en(英語)
阿蘇くまもと空港「阿蘇らくらくWebタクシー」専用乗り場は、到着駐車場の立体駐車場の利用者入り口付近に設置される。
今回の活動エリア拡大に熊本国際空港の久本正則 取締役営業本部長は、「阿蘇くまもと空港をご利用になる全ての方により多くの交通手段を提供し、利便性を高めていくことは我々の使命であり、今回、ニアミー様と新たな移動手段の整備で協力できたことを大変嬉しく思っております。
また、国内空港では初となる専用の乗り場を駐車場内に設け、予約制タクシーの可能性を広げることにもなりました。今後も九州のセントラルゲートウェイとして、二次交通拡充を図る取り組みを続け、空港から阿蘇地域のみならず、より広域へ移動し易いサービスとして連携を高めてまいります」と話している。
一方でNearMeの髙原幸一郎 代表取締役社長は「2月から始まった〝阿蘇らくらくWebタクシー〟の運行を無事に迎えることができたこと。そして運行に際して多くの反響を頂けていることを大変嬉しく思います。
今回のエリア拡大によって、空港を起点にした移動を含め、ドアツードアによる移動で、阿蘇エリアの快適な観光を現地を訪れる皆様に、もっと楽しんで頂きたいと思います。
また、今回はこれまでにない新たな取り組みとして空港内に〝阿蘇らくらくWebタクシー〟専用乗り場を設けて頂きました。乗り場を設置することで、より多くの空港利用者の皆様に〝阿蘇らくらくWebタクシー〟の存在を知って頂けるものと思います。
そして今後は、阿蘇エリアに限らず、熊本市内なども含めた運行エリアの拡大を目指していきたいと考えています。更には、運行実績を基にシェア乗りの実装も視野に入れるなど、ニアミーならではの方法も提供を検討し、熊本県の快適な観光シーンをサポートしていきたいと考えています」と応えている。