そこでまず、我々の株主が当社の株式の扱いについて自らの意志で選択できるよう整備したいと考えています。具体的には、当社のQ2収益成果(16%増)を踏まえた上で、収益成果前のひと株の単価に対して20%のプレミアム額を提案し、1株あたり420ドルで同株式を買い取ることを検討・提案したいと思います。
もちろん私の本来の希望は、株式が非公開となった後でも、今のすべての株主が当社の株式を保有頂き、引き続き我々を応援して頂けることです。
また併せて、テスラについても先のスペースXのケースと同様、我が社の従業員全員が、当社の株主になって欲しいとも考えています。
その場合、株式を保有頂いている従業員は、時に株式を売却しオプションを行使することができるようになります。結果、我々経営陣と同じく、会社の成長価値をよりダイレクトに共有することができるようになります。
もちろん経営陣がテスラとスペースXの資産をマージすることは絶対になく、それぞれは常に独立したオーナーシップとガバナンスの仕組みを携えて経営を続けて行きます。
また私自身が現在保有するテスラの株式約20%を今後、個人的に増やすことについて私自身がまったく興味がなく、テスラを運営していくにあたって長期的な視野に立った経営を続け、純粋にテスラという企業をよりベストな舵取りで、さらに大きくしていきたいと考えています。
なおこの株式非公開の提案は、最終的には株主の投票により最終決定されます。このプロセスが期待通りに終了すれば、私たちにとっても大きなチャンスになると信じます。
いずれにしても、テスラの未来はとても明るく、私たちが目指す未来を実現するため、今後も精力的に貢献していきたいと考えています」と綴られている。
ちなみにこの考え方は、かつて2013年に同じ米国企業のパソコンメーカー大手のデルが行った「株式の非公開化の論理」とよく似通っている。