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2022年10月13日【テクノロジー】

モレックスとサルバニーニ、産業用製品のスマート化で連携

坂上 賢治

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モレックスとサルバニーニ、工場のスマート化に向けて協業

 

コネクターなど通信ソリューションの基盤製品を手掛けるモレックス は10月13日、目下、イタリア板金加工機メーカーのサルバニーニ ( Salvagnini ) との協働で、産業オートメーションソリューション開発での実績造りに取り組んでいる事を公開した。( 坂上 賢治 )

 

イタリア、サレーゴに本社を置くサルバニーニは、パンチングマシン、パネルベンダー、プレスブレーキ、ファイバーレーザーカッター等の板金加工システムを7,000台以上、国別では75か国以上の出荷実績を持っている。

 

 

またサルバニーニ本体も世界5か所の工場、35か所のサービスセンター、23か所の事務所に1,992名の従業員を擁し、世界各地の顧客向けにカスタマイズしたソリューションを提供している。

 

そこでサルバニーニは、現場のオペレーターと設備機器を中核としたシームレスな作業連携を目指し、クラウドベースアプリケーション上で相互間のリアルタイムなデータのやりとりを推し進めるべく、モレックスとの協業を深めた。

 

産業用イーサネットアーキテクチャに関するノウハウを提供

 

そんなモレックスは、サルバニーニ との協業例のひとつとして、狭い空間であっても確実な高速通信を可能にするべく、従来のバヨネット方式コネクターとは異なる樹脂射出成形による一体型コネクターを提供。通信のバックボーン領域でも、産業用イーサネットアーキテクチャに関する技術ノウハウを提供した。

更に、サルバニーニのL3およびL5ファイバーレーザー切断機の加工テーブルに設置した材料を撮影するカメラの接続用に、全く新しい単線ケーブルソリューションも設計。

 

切断機に搭載されたカメラからの画像は、ソフトウェアを経由してDFX形式 ( Drawing Exchange Format ) のベクターファイルとして転送され、新規ネスティングの開始フォーマットを画面上に高速に表示されるようにした。

 

なお今後は、より高性能のフレキシブルオートメーションを実現させるべく、はんだレス端子や円型ケーブル、産業用電子部品に於ける技術提供と組み合わせて、装置診断機能の向上とトラブル時間の修理時間短縮についても研究を進めていくとしている。

 

広範な産業用通信ポートフォリオで柔軟な産業用オートメーションを目指す

 

こうした両社の取り組みについて、サルバニーニのアレッサンドロ・バーノ ( Alessandro Bano ) コモディティ・マネージャーは、「当社のシステムは複雑で、供給先の国ごとに異なる高い品質基準と各種認証への適合や規則の遵守が要求されます。

 

 

また工場に設置した板金加工システムとクラウドサーバー間の、高速接続とセキュアな通信も保証する必要があります。

 

そうした場面で、モレックスの製品品質の高さとチームの迅速な対応は素晴らしく、当社の生産オペレーションや顧客へのアプローチ方法についても、充分なアドバイスを提供して貰える事が出来ました」と述べた。

 

 

インダストリー4.0達成を果たすべく過酷環境に応えるコネクターを開発

 

加えてサルバニーニの技術部門の責任者、ブルーノ・サンビ氏 ( Bruno Sambi ) は、「我々は今後も、新たなソリューションの開発を進めると共に今後出てくるかもしれない問題について、共に解決を図り、これからもお互いに高め合って、未来に必要な価値を創出していければと考えています。

 

そうした意味で、モレックスとの協働関係が将来的にも更に深まり、より革新的で高性能なソリューションが実現される事について当社は強く期待しています」と話している。

 

 

対してモレックスのジョン・ニューカーク ( John Newkirk ) インダストリアル・ソリューションズVP兼GMは、「今回の協働に於いては、まず弊社の既存のコネクター、ケーブル、コードセットを紹介しました。

 

そもそもサルバニーニ社と当社は、エレクトロメカニカル機器とコネクターをそれそれに専門としている事から、今後、必要となる接続機器に関して、相手の長期的なニーズと要望をスムーズに把握・共有する事が出来たのだと考えています」とコメントしている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。