宮古島市とジョルダン、エクトラ、イイガ、オリエンタルコンサルタンツ、まるちく、かりゆしタクシーは1月22日、6社の企画する宮古島でのMaaS実証実験が、国土交通省の「令和2年度日本版 MaaS 推進・支援事業」に採択されたことを発表した。
国土交通省では「日本版MaaS推進・支援事業」について、新たなMaaSの構築を牽引するモデルプロジェクト38事業を選定。地域の課題解決に資するMaaSのモデル構築を目指している。
また、この実証実験は、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、公共交通の運転手不足が深刻化することへの対応が急がる状況を踏まえて「宮古島MaaS協議会」を設立し、地域活性化と市民サービスの向上に寄与することを目的に以下のサービスを提供するもの。
(1)相乗りタクシーの運行
地域住民と観光利用の個別ニーズに的確に対応しうる交通サービスの実現を目指す。高齢者等の移動弱者である地域住民にドアツゥドア(door to door)で安価な移動手段を提供するために、タクシー車両を利用し予約可能な相乗りサービスを提供。また、観光の側面では、今後、アンダーツーリズムを導入し、コロナ後の密を避けた少人数のグループでの穴場的なスポットを含めた周遊行動に対応する。
(2)住民向け、島出身者への新たなサブスクリプションサービス
一括定額運賃によるサブスクリプションサービス、運賃クーポン、バスと相乗りワゴンサービスを組合せたサブスクリプションサービス、みまもり家族運賃ギフトサービス、家族割、親子割サービス といったサービスを検討し、提供していく。
■宮古島MaaS協議会概要
1.目的
宮古島での相乗りタクシーを活用したMaaSの推進を図り、観光客や高齢者等移動弱者への移動手段や付帯サービス等の提供により、地域貢献に寄与することを目的とし、以下の事業を実施。
(1)相乗りタクシーを活用したMaaS提供に係る検討、調整
(2)相乗りタクシーを活用したMaaS提供に係るシステムの開発や設置
(3)相乗りタクシーの運行
(4)観光客向け付帯サービス等の提供、販売
(5)相乗りタクシー乗車に係る運賃の収受や乗車チケット等の販売
(6)相乗りタクシーサービス提供に係る予約手段の提供
(7)実証実験のプロモーション
(8)実証実験結果の取りまとめ、分析、報告、商用化に向けた検討
(9)会員相互の情報交換と経験交流に関する事業
(10)その他、協議会の目的に資する事業
2.相乗りタクシーサービスの名称
「がんずぅあいのりタクシー」
移動弱者と言われる高齢者や、コロナ後を見据え観光客に「元気に移動してもらいたい」という想いとともに、宮古島の地域活性に繋げ、宮古島をより元気にしていきたいという想いが込められている。 ※宮古島の方言で「元気」という意味がある。
3.実施体制図
幹事企業をジョルダンとし、以下の体制で事業推進していく。
■今年度実証実験概要
1.実験期間及び運行時間
2021年1月25日~3月15日(予定) 午前10時~午後5時まで
2.料金
以下の料金プラン、サブスクリプションチケットを販売する。 ※サブスクリプションチケットとは一定期間及び回数において定額で乗車できるチケット。
3.支払方法
現金支払、アプリ内カード支払
4.予約手段
高齢者等がハードル無く利用できるよう以下の3つの予約手段を準備している。 ※乗車予約は乗車予定日の3日前~30分前まで予約可能。
・スマホアプリ
・電話予約(0980-74-3939)
・KIOSK端末 ※後日提供予定
5.乗車可能エリア
沖縄県宮古島市平良地区の一部(中心部)
既存交通機関のビジネスを毀損しないルートとして、交通弱者が便利と感じるルートを設定している。
※その他、自宅を乗降ポイントとして登録可能。