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2018年5月28日【テクノロジー】

三井化学、体温で変形する形状記憶シートを出展【人くる2018】

NEXT MOBILITY編集部

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総合化学メーカーの三井化学は、5月23日から5月25日、神奈川県のパシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」に出展。様々な自社製品等を展示する中、特に注目を浴びていた素材のひとつが「形状記憶シート(開発品)」だ。

 

 

 

 

同社のグループ企業である三井化学東セロが開発したこのシートは、温度依存性があり、温度によって性質が変化するポリオレフィン系樹脂の新素材だ。

 

 

持ち上げると自重で変形するほどしなやかなこのシートは、ガラス転移点が28℃。そのため、体温程度の温かさで柔軟性が増し、冷やすと硬くなる特徴を持つ。

 

実際に、シート両端を指でつまみ伸ばしてみると、かなりの長さに伸ばすことができた。また、雑巾のように絞ったり、丸めたりしても、その形状を一定時間保持するのだ。

 

 

しかも、このシートは、冷えると元の形状にフェルトのように緩やかに戻る。この性質が「形状記憶シート」と呼ばれる所以だ。

 

さらに、印刷にも対応。展示ブースには、黒や黄色、花柄などの色とりどりのシートも展示。

 

 

また、メッシュタイプに加工することもできるため、通気性が必要な製品に使用することもできる。

 

 

他にも、真空成型にも対応する他、一般的な天然素材(革、麻、ウール、綿など)や人工素材(ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニル、PMMAなど)で作られた生地やシートと貼り合わせたり、縫い合わせることも可能だ。

 

では、このシートを使うとどんな製品ができるのか? ブースでは、製品化の例として、自動車用シートの緩衝材を展示していた。

 

 

同社によると、低反発ウレタンとこのシートを組み合わせた緩衝材を使うことで、

 

「座る人それぞれの体型にフィットする形状にシートが変形し、体圧分散性も向上するので、より快適なシートを作ることができる」

 

という。

 

 

 

ブースには、他にも鞄や靴のインナーソール、ジョッキなど、様々な使用例を展示。

 

 

同社では、現在、このシートを使った製品のアイデアを募集中だ。また、開発や生産、販売等の事業を他企業と協業することも念頭においている。

 

 

【参考動画】

形状記憶シート【sms-01】曲がる・折れる・伸びる・戻る・和らげる 三井化学東セロが開発した新素材・新材料(三井化学東セロ オフィシャルチャンネルより)

 

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。