三菱ふそうトラック・バス(以下「MFTBC」)は12月16日、日本政府のODA(Official Development Assistance・政府開発援助)の国際支援施策の一環として、タジキスタンに小型トラック「キャンター」の医療回診車を10台出荷すると発表した。
今回納車する「キャンター」10台は、4輪駆動のダブルキャブモデルで、基本的な医療機器を搭載できる専用のバンボディを装備している。同車両は、回診車及び緊急医療ケアを提供する一次診療所として、タジキスタン国内の様々な地域で用いられる予定。また、バンの後部には、ストレッチャーに乗った患者の移動を支えるスロープが取り付けられている。さらに、パワフルな4輪駆動と「キャンター」の頑丈な構造は、都市部から遠隔地までの多様な環境下での運用を可能にする。新型コロナウイルスの蔓延によりタジキスタンの医療システムが逼迫している中、「キャンター」の運用は救急医療支援の強化に貢献することが期待されている。
日本政府のODAプロジェクトは、様々な国を対象とした贈与や貸付等、物資・技術提供、人材育成などに寄与している。MFTBCはこれまでにも、ブルキナ・ファソ、ルワンダ、トンガなどに車両を提供し、ODA施策に携わってきた。MFTBCは今後も、世界170以上の市場で活動するアジア最大級の商用車メーカーとして、社会や地域の発展に尽力していくとしている。
MFTBCカスタマーサービス統括部長のマーク・ニーファは、「当社の製品が日本のODAプロジェクトを通じて国際医療に貢献できることを光栄に思います。これにより、タジキスタン国内の救急医療サービスが強化され、地域医療のさらなる発展に貢献できることを期待しています」と述べている。