三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)は、キャブデザインを一新し、モデルチェンジした小型トラック「キャンター(Canter)」の新型モデルを、10月19日、世界に先駆けて日本で発表した。
新型キャンターは、全国の三菱ふそう販売会社および三菱ふそう地域販売部門で、11月から順次販売される。主な仕様車(アイドリングストップ&スタート付、平ボデー)の東京地区の販売価格(税込)は、517万4,400円。
新型キャンターは、走行中に車両左側の歩行者や車両をレーダーが感知し、左操舵または左折ウィンカー操作に入ると警報音でドライバーに警告し、左折時の巻き込み事故やレーンチェンジ時の危険性を抑制する先進安全装置「アクティブ・サイドガード・アシスト (Active Sideguard Assist)」を小型トラックとして国内初搭載(*)。
現行キャンター搭載の「衝突被害軽減ブレーキ」「車両安定性制御装置」「車線逸脱警報装置」に加えることで、ドライバーの安全運転サポートのさらなる強化を実現すると共に、同機能のFUSOトラックシリーズへの全展開を実現した。
また、10年ぶりにキャブデザインを一新。「モダン&ソリッド」を基本テーマに、ふそうバスの19年型「エアロクィーン/エアロエース」、および18年型「ローザ」に採用された新デザインアイデンティティ「ふそうブラックベルト」を、新型キャンターにも継承。
これにより、FUSOブランドのデザインアイデンティティを明確にするとともに、新型LEDヘッドライトに象徴される技術面の進化と、小型トラックにふさわしい機敏さを表現した意匠とした。
さらに、MFTBCの大型・中型及び小型電気トラックに導入するテレマティクス機能「Truckonnect(トラックコネクト)」を新たに搭載。稼働中の車両データを用いて車両を遠隔管理する「トラックコネクト」では、車両の位置情報や燃費、遠隔診断を通じた故障の検知などの確認が可能。
問題発生時には、遠隔診断機能を通じてトラックから発信される車両の各種情報を24時間稼働のサポートセンターでモニタリングし、サービス提供の段取りや予後・予防メンテナンス等の必要なサポートを提供する。
また他にも、スイッチを押すだけでドアの施錠・解錠が出来る「FUSOイージーアクセスシステム」を全車標準搭載。「FUSOイージーアクセスキー」をポケットの中などに入れたまま、ドアノブにあるスイッチを押すだけでドアの施錠・解錠ができるほか、車両付近からのリモコン操作も可能。またステアリングコラムにあるエンジンスイッチを押しながら回すだけでエンジンが始動できるなど、乗り降りや始動・停止を繰り返す作業の効率化を図った。
*国産トラックにおいて、2020年9月現在。三菱ふそうトラック・バス調べ。
[車両スペックおよび東京地区販売価格(消費税10%込)]
[主な機能と特長]
<先進安全装備>
・アクティブ・サイドガード・アシスト(ASA:Active Sideguard Assist/新規搭載・一部仕様を除く)
左死角に隠れた危険を警告する安全装置。ドライバーにとって死角となる箇所をレーダーによりモニタリングし注意を促すとともに、左側方向指示器の作動時やステアリング操作時に警報音とランプで警告する。
・衝突被害軽減ブレーキ(AEBS:Advanced Emergency Braking System)
フロントバンパーに搭載したミリ波レーダーにより、前方の走行車両または停止車両、さらに歩行者を検知。衝突の危険を察知するとドライバーに警報を発し、衝突の危険が高まるとブレーキを自動的に作動し、衝突回避や衝突時の被害軽減をサポートする。
・車両安定性制御装置(ESP:Electronic Stability Program)
車両姿勢を常にセンサーにて感知し、カーブでの横滑り、横転等の危険性が生じた場合、エンジン出力や4輪のブレーキ力を最適に制御し、危険回避をサポートする。
・車線逸脱警報装置(Lane Departure Warning System:LDWS)
高速道路などでウィンカー操作を行なわず、車両が車線を逸脱した場合、白線認識カメラが逸脱を検知し、ドライバーにブザーとメータークラスタ内Ivis(マルチ情報システム)の表示にて、安全走行を促す。
<テレマティクス機能>
・Truckonnect(トラックコネクト/新規搭載/※)
稼働中のトラックのリアルタイムな情報をPC端末でチェックできるサービス。車両の現在位置・稼働経路、そして万が一の車両の故障時などのトラブルを確認できるとともに、ドライバーの安全運転の状況もリアルタイムで把握することが可能。また、デジタルタコグラフの基本項目も確認することができるため、燃費状況も含めた業務効率化が図れる。
※別途トラックコネクトサービスへの申し込みが必要。
<利便性の向上>
・FUSOイージーアクセスシステム(新規搭載/全車標準搭載)
FUSOイージーアクセスキーをポケットの中などに入れたまま、ドアノブにあるロック・アンロックスイッチを押すだけでドアの施錠・解錠が出来るほか、車両の近くからリモコン操作による施錠・解錠も可能。また、ステアリングコラムにあるエンジンスイッチを押して回すことで、エンジン始動ができる。
<外装デザイン>
・新型LEDヘッドライト
LEDヘッドライト(*)を設定し、さらにサイドターンランプ(ドア側)とフォグランプ(**)にもLEDを設定。
*ハロゲンヘッドライトも設定(オプション)。
**オプション設定。