三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)は7月14日、電気小型トラックeCanterの運用シミュレーションを可能にするアプリ「eTruck Ready App」を、日本と欧州のユーザー向けに提供すると発表した。アプリは、AndroidおよびiOS端末で無料ダウンロード(※)できる。
「eTruck Ready App」は、EV導入を検討している物流事業者に、その性能や利点を可視化するアプリ。ディーゼルトラックの実際の走行データを収集し、そのルートをeCanterで走行した場合のマップを提供。シミュレーションは、アプリをインストールしたモバイル端末を検証対象のトラック内に置くだけで行える。
アプリでは、車両位置、速度、加速度、高度などのデータを走行中に収集し、クラウド上の「eTruck Ready System」に送信。フリート管理者は、専用サイトを通じてシミュレーション結果の確認ができるため、eCanterが1回の充電で通常の走行ルートをどの程度カバーできるのかについて詳細な分析が可能。さらに、架装、外気温、積載量、アイドリング時間などを設定することで、より正確なシミュレーションができると云う。
<アプリ使用の手続き>
① トラックの管理者は先ず、「eTruck Ready App」の専用ウェブサイトにて会社名や所在地などの基本情報を登録し、アカウントを作成。アカウント登録が完了すると、フリート番号とPINコードが指定される。
②「eTruck Ready App」を、検証使用するモバイル端末にインストールした後、フリート番号とPINコードを使用しログイン。その後、ルート記録を開始することができる。走行中のルート記録は、インターネット接続中常時行われ、後ほど分析することができる。
「eTruck Ready App」は、車両の電動化に向けた総合的なアプローチのひとつとして、MFTBCの親会社であるダイムラートラック社が開発。同社では2020年より、メルセデス・ベンツブランドの大型電気トラック「eアクトロス」の潜在顧客に対し、アプリを利用したコンサルティングも提供している。
ダイムラートラック社は、このアプリが、今回「eCanter」に対応したことに伴い、同アプリから得られる知見が、顧客にとって、自信を持って車両の電動化を進めるための判断材料になることを期待しているとコメント。MFTBCは、「eCanter」の国内外の販売を強化し、カーボンニュートラルな輸送のさらなる推進を目指すとしている。
※(eTruck Ready App ダウンロード先)iOS用:https://apps.apple.com/jp/app/etruck-ready/id1539128567/アンドロイド用:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.daimler.etruckready.android&hl=ja&gl=JP
■(DAIMLER)「eTruck Ready App」のトラック管理者用ウェブサイト(日本語):https://etruckready.daimler-truck.com/ja-jp/