三菱ふそうトラック・バスは11月13日、東海エリアの主要販売拠点である愛知県の岡崎サービスセンターを大幅改装し、11月12日より営業を開始したと発表した。
岡崎拠点は、岡崎市及び周辺3市他を管轄する営業・サービス拠点。
岡崎市は愛知県内3位の人口がある中核都市として知られ、輸送機器関連や生産用機械の工業が近年発展し、国内で有数の製造品出荷額を誇る西三河地域の中心に位置する。多くの優良企業が進出している立地であることから安定した輸送需要が見込めるうえ、拠点付近には愛知県を横断する東名高速道路、新東名高速道路、そして国道1号などの大動脈が集中している。今後も継続的に高い交通量が想定されるなか、今回の大規模リニューアルに至った。
今回の改修は、国内販売拠点の施設の改良・新設でより高品質なサービスを目指し、従業員の働く環境を改善する「ミライ」プロジェクトの一環。ふそうディーラーコンセプトに基づき、ブランドカラーの赤・黒・白を基調としたモダンなデザインで外観を改修し、建材にこだわることで耐久性と安全性を追求した。また、大庇をエントランスに建設し、悪天候のなかでも快適に来店できる施設づくりを意識。待合室の内装や設備も一新し、女性来店者にゆったりと休憩できる女性専用の空間を新しく設けた。整備工場内では、全床面・壁面を塗装替えし、3柱・2柱式の最新リフトに入れ替えることで、作業環境の効率性と安全性を向上させた。加えて、最新フロアリフトを完備した整備ストール建屋も増設している。
また、すでに「ミライ」プロジェクトのリニューアルが行われた松山支店や久留米支店に続き、岡崎サービスセンターでも従業員の労務環境や業務効率性の改善を図っている。事務所エリア、食堂、更衣室の全面改装を通し、より働きやすい職場づくりに取り組む一方、入庫状況やサービス工程のデジタル化を可能にする管理システムを試験的に導入している。事務所とメカルームのモニターをウェブ上の管理システムに紐づけることにより、拠点内のスムーズな業務連携を支える。
さらに、設備改良のハード面での改善のみならず、岡崎拠点では、従業員の意識改革を推進する「リテールエクセレンス」活動も実施している。2019年には、日々の作業の生産性向上を念頭に、従業員が自ら課題を洗い出し、解決した。同サービスセンターは作業動線や業務フローの見直しを行ったことで、事務所や工場内での生産性アップを実現している。
今回のリニューアルを機に岡崎サービスセンターでは電気トラック用の急速充電設備を1機新設。2017年に発表した電気小型トラック「eCanter」は現在国内外で170台以上が稼動。電動で駆動することで排出ガスが一切出ない電気小型トラック「eCanter」は、今日の都市が抱える騒音や排出ガス、CO2低減の課題に向けたソリューションとして、高い評価を受けている。同社では、更なる電動化に向け、国内拠点に急速充電設備を増設していきたいとしている。