台湾市場向け新型車両とDTAT社CEOジョー・ウォン
三菱ふそうトラック・バス(以下MFTBC)は1月21日、FUSOブランドが台湾市場にて30年連続でトップシェアを獲得したと発表した。
また、さらなる記録更新を目指し、現地合弁販売会社であるダイムラー・トラック・アジア台湾(以下「DTAT社」)は、2021年12月23日、欧州排出ガス規制「ユーロ6」に準拠する新製品ラインアップを発表した。
台湾市場向けの大型トラック「スーパーグレート」新型モデルは、コモンレール式燃料噴射システムを搭載するパワフルな「OM470」型エンジンと、スムーズな走りを実現する12速機械式自動トランスミッション(AMT)「ShiftPilot(シフトパイロット)」を搭載。馬力は従来モデルより13%、トルクは同10%向上している。
さらに、衝突被害軽減ブレーキ「AEBS(Advanced Emergency Braking System)」、車線逸脱警報装置「Lane Departure Warning System(LDWS)」、車両安定性制御装置「Electronic Stability Program(ESP®*)」などの最新安全機能を標準装備しており、走行中に車両右側の走行者や車両を感知する「アクティブ・サイドガード・アシスト(Active Sideguard Assist®**)」もオプションとして提供している。
また、中型トラック「ファイター」新型モデルでも同様に先進安全装備(AEBS、LDWS)を搭載するとともに、キャブのインテリアには新デザインを採用。台湾市場向けのFUSO製品の中で最も高い販売実績を誇る小型トラック「キャンター」のラインアップでは、顧客のニーズに対応し、総重量7.9トンモデルを追加した。これらのモデルチェンジやバリエーションの拡充により、DTAT社はさらなる販売強化を図る。
台湾におけるFUSOの歴史は1936年に遡り、現在はインドネシアに次ぐ海外の主要市場となる。近年の厳しい経済状況にもかかわらず販売は好調で、2021年のFUSO車全体の新車登録台数は前年比28%増となった。さらに、商用車部門で33.6%のシェアを記録し、30年連続でトップの座を維持している。特に小型部門ではFUSOの強みを発揮しており、総重量5トン以下クラスの小型トラック「キャンター」の新車登録台数は前年比で45%増加した。MFTBCとDTAT社は、地域に根差した販売活動と充実した製品ラインアップを通じ、引き続き台湾事業の成長を目指すとしている。
台湾向けのFUSO製品の中で最も高い販売実績を誇る
小型トラック「キャンター」