三菱ふそうトラック・バス(MFTBC)は10月17日、2025年度重量車燃費基準に適合した大型観光バス「エアロクィーン」・「エアロエース」の新型モデルを発売した。新型「エアロクィーン」「エアロエース」は、全国の三菱ふそう販売会社及び三菱ふそう地域販売部門から10月より販売する。
「エアロクィーン」新型モデル(撮影用特別仕様車)
新型「エアロクィーン」・「エアロエース」」は、自動車の省エネルギー化と地球温暖化対策の更なる推進を目的に、2025年度を目標年度として策定されたトラック・バス等を対象とする「2025年度重量車燃費基準」に適合させた。
新型モデルは転がり抵抗の少ないタイヤを採用することで同燃費基準を達成し、燃費性能も向上している。また、緊急時に自動ドアを手動で開けるための非常用解放コックを前扉の上部にも全車標準で設定し、安全性も高めた。
「エアロエース」新型モデル(撮影用特別仕様車)
より具体的には、万が一の緊急事態発生の際に、認識しやすく操作が容易な位置に非常用解放コックを取り付けることで、ドアを手動で開放して室外へスムーズに脱出できる。
「エアロクィーン」・「エアロエース」の安全装備の一例は以下の通り
非常用ドアコック(新規搭載・全車標準搭載)
前扉上部にも非常用解放コックを設定。万が一の緊急事態には、乗客に認識しやすく、操作しやすい位置に設定されたコックで、室外への脱出を容易に行える。
流体式リターダー<全車標準搭載>
走行シーンに関わらず、安定的に力強いブレーキトルクを発生。フットブレーキの使用頻度が少なくなり、ドライバーの疲労を軽減される。
車間距離保持機能付オートクルーズ<全車標準搭載>
高速長距離走行などにおいて、ドライバーの疲労を効果的に軽減します。設定車速以上のスピードを抑えるとともに、高精度ミリ波レーダー、補助ブレーキや流体式リターダー、そして8速AMT(機械式オートマチックトランスミッション)「ShiftPilot®」との統合制御により、車速と前走車との車間距離の双方を適切にコントロールする。
プロキシミティー・コントロール・アシスト<全車標準設定※エコラインを除く>
車間距離保持機能付オートクルーズに「自動停止・自動発進機能」をプラスしました。特に高速道路における渋滞時等に有効で、一時停止と発進(車の静止状態が2秒未満の時)を自動的に行い、前方車を追従する。ステアリング上のスイッチで、確実にスムーズに操作可能。ドライバーの疲れを抑えるとともに、追突事故の抑制にも貢献する。
アクティブ・サイドガード・アシスト(Active Sideguard Assist™)<全車標準搭載>
走行中、高精度ミリ波レーダーがドライバーの死角となる車両左側方に存在する歩行者、自転車、車両、障害物等を検知すると、インパネ左側のランプが黄色点灯する。続いて、左操舵または左折ウインカー操作を行うとランプは赤色点灯に変わり、シートバイブレーター(左側)も作動してドライバーに警告する。左折巻き込み事故の抑制に大きく貢献する。
アクティブ・ブレーキ・アシスト4 (Active Brake Assist 4) <全車標準搭載>
前方に走行車両、静止車両、または歩行者*が存在し、高精度ミリ波レーダーが衝突の危険性を察知した場合、車間距離が近づき衝突リスクが高まるのに伴い、段階的に警告(警報音&モニター表示)および衝突被害軽減ブレーキを作動し、衝突被害の軽減または衝突回避を図る。*歩行者は動いている人のみ検知する。
ドライバー異常時対応システム(Emergency Driving Stop System: EDSS) <全車標準搭載>
ドライバーに異常が発生した場合に、運転席左側と客席最前部にある非常ボタンにより車両を緊急停止する安全装置。システムが作動すると車内外へ音と光で警告するとともに、車両が徐々に減速し、周囲に緊急停止を報知する。またシステム作動時はテレマティクスサービス「バスコネクト®(BusConnect®)」を通じて運行管理者へ緊急連絡する。
アクティブ・アテンション・アシスト(顔認識カメラ付き)<全車標準搭載>
白線認識カメラや各種センサーの情報から、運転注意力の低下が判断された場合に警報を発するMDAS-III(運転注意力モニター)に顔認識カメラを搭載し、安全性をさらに進化させた運転支援技術。顔認識カメラはドライバーの顔の動きを捉え、運転注意力を監視。左右のわき見や眼の開閉状態を感知して、注意力低下をブザーと画面表示で警告する。
車線逸脱警報装置(Lane Departure Warning System: LDWS) (運転席バイブレーター警報付)<全車標準搭載>
ドライバーの覚醒に関係なく車線を逸脱すると、マルチファンクションモニターの画面表示で伝えるとともに、運転席バイブレーターによる座面左右の振動でドライバーのみに警告する。安全性の向上を図りつつ、乗客の睡眠等も妨げない。
白線認識カメラで検知(黄線も認識)
車両挙動安定装置(Electronic Stability Program: ESP®)<全車標準搭載>
コーナリングや車線変更時にセンサーが車両挙動を監視。車両姿勢が不安定な状態を感知すると警報を発し、さらにエンジン出力やブレーキを制御し、車両を安定方向へと導く。
車両スペック及び東京地区販売価格(消費税10%込み)